池袋北口階段を上って地上に出て、ラブホ街に向かって歩き始める。
「それにしても、まだ信じられないよ」
「え?」
「K子ちゃんみたいに綺麗な女性、しかも女優さんからお誘いが来るだなんて夢みたいだよ」
「わ、私も夢みたいでドキドキしてます」
「そうなの?」
「昨夜メールした時は、まさか今日会うことになるって思ってませんでしたから」
「そうだよね。1回目のメールを貰ってからまだ10時間も経ってないんだからね」
「ショーイチさんは慣れてるんじゃないですか?」
「俺もこんなに早く女性読者と会うことになったのは初めてだよ」
「そうなんですか。でも、お仕事は大丈夫なんですか?」
「うん。K子ちゃんに会うことより重要な仕事なんてないから」
「フフフ、ありがとうございます」
しばらく歩き、いつもよりグレードの高いラブホテルに到着。無事に入室してから、おしゃべりを再開。
「K子ちゃんくらい綺麗なら、エッチの相手なんていくらでも見つかるんじゃない?」
「そ、そんなことないです」
「でも、絶対にモテそうだよ」
「そうだといいんですけど、出会う機会ってないんですよ」
「そういうものなの?」
「はい。役者仲間やお仕事の関係者とはそういう関係にならないですから」
「へぇ、そうなんだぁ。ちなみに、エッチするのはいつぶりなの?」
「は、半月くらい前です」
「おっ、意外と最近なんだね。相手は彼氏とか?」
「い、いいえ…」
「あっ、ゴメン。あまり立ち入ったことを聞くのはよくないね」
「は、はい」
「じゃあ、普段のエッチには満足できなくて、俺に連絡してきたってことかな?」
「それもありますね」
「全然クンニしてくれないとか?」
「そういうわけじゃないです」
「ん? クンニはそれなりにしてもらってるんだ」
「はい。でも、メンズサイゾーのコラムを読んでるうちに、我慢できなくなって…」
「じゃあ、今日はコラムに書いているよりたくさんペロペロしてあげるね」
「ありがとうございます」
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