ガバっ!
突然、Y子ちゃんが布団を引っ張って顔を隠した。
「え? な、何? どうしたの?」
「だ、だって、ショーイチさんが夢みたいなこと言うから」
涙声混じりで告げてくるY子ちゃん。
目の前で女性に泣かれることに慣れていない筆者。なんて声をかければいいのか分からない。
ただ布団の上から彼女の肩をそっと撫でまわすしかできなかった。
その後、ホテルを出て上野駅に向かう。帰りもバスで自宅に向かうつもりだったが、1秒でも長くY子ちゃんと一緒に居たいと思ってしまった。
そこで一緒に改札を通り、Y子ちゃんの乗る電車のホームまで着いていくことにした。
「こんな風に見送ってくれるんですね」
「いつもはしないよ。ただ少しでもY子ちゃんの側に居たかっただけだよ」
「も、もう! また泣かそうとしないでください」
どうやら優しい言葉に免疫がないようだ。
そして電車に乗り込むY子ちゃんを見送ってデート終了となった。
帰宅するため別のホームに行き、山手線に乗り込む筆者。
20分ほど経ったところでY子ちゃんからLINEが届いた。
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ショーイチさん。今日はお相手してくれてありがとうございます。
フェラチオが上手になりたいっていうのは言い訳でした。
本当はどうしてもショーイチさんとエッチしたかったんです。
一度きりのつもりでしたが、ショーイチさんとの時間が居心地良すぎてもう会いたくなっています。
来月にまた会いに行っていいですか?
ショーイチさんをメロメロにしちゃうくらいフェラチオも上手になりたいです。
Y子
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ふたりの時間が居心地良かったというY子ちゃん。相性がいいと感じていたのは筆者だけではなかったのだ。
これは新たなセフレが作れたといって構わないだろう。あえて狙ったわけではないが、これからも居心地の良さを心がけてデートを楽しみたいものだ。
(文=所沢ショーイチ)