寒い季節になると人肌が恋しくなるというのは、男も女も同じようだ。
筆者の元には女性読者から「会いたいです」と連絡が来ることがあるが、毎年冬になるとそうしたお誘いが増える。今回もそんな女性読者とのお話だ。
昨年の12月19日のこと。筆者のアドレス宛に1通のメールが届いた。
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初めまして
初めまして、U子といいます。
今日ネットで初めて記事を見て、気になって思わずメールしてしまいました。笑
21歳 保育園で働いています。
よろしくお願いします。お返事待ってます。
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筆者のコラムを読んだその日に連絡をしてきたらしい。
何年も記事を読んだ後に我慢しきれなくなって連絡してくる女性もいれば、今回のU子ちゃんのようにその日のうちに連絡してくる女性もいるのだ。
だが、勢いで連絡してきた女性というのは、決心が揺らぎやすいようだ。何度か連絡を取り合っているうちに、突然音信不通になってしまうこともしばしば。
そこで、このU子ちゃんとは短期決戦で行くべきだと判断した。
しかし、このメールには1点だけ気になるところがあった。それは、彼女のアドレスだ。【***@usako.net】というもので、まったく聞き覚えのないドメインだった。
なんとも胡散臭いではないか!
ひょっとして悪戯や冷やかしメールなのではないか。そう思い、ドメインをググってみることにした。
事情はすぐに判明した。いわゆる捨てアドレスというやつで、キャリア発行のメールアドレスを使いたくないユーザーが利用しているサービスだった。
一昔前なら、自分の素性を隠したがる女性読者と会うことはなかった。だが、今は事情が違う。格安スマホなどの普及で、キャリア発行のメールアドレスを持っていないユーザーが増えているからだ。
きっと、このU子ちゃんもそのタイプなのだろう。仮に悪戯メールだったとしても、命まで取られるわけではない。当たって砕けろのスピリットで返信することにした。