こうして、何の苦労もなくアッサリと約束が成立したのだった。
待ち合わせ場所は、池袋駅北口を出た所にあるレンタルDVD店の前。通りを行く人の邪魔にならないよう道端に身を寄せながら待っていると、時間通りにワカちゃんらしき女性がやって来た。
ズキューン!!
こちらを認めてわずかに微笑んでくれたワカちゃん。普段の生活において、めったに女性に笑いかけられることがない筆者は、この微笑みひとつで完全に心を奪われてしまった。
彼女の見た目は、歌手の太田裕美のデビュー当時に似た感じで、実に可愛らしい。身長は150センチ前後だったが、着衣の状態でもソレと分かる巨乳ぶりもステキだ。
実際のところ、出会える系サイトでセックスの相手を募集する女性の容姿のレベルは、ここ数年で着実に向上しているような気がする。
普通なら、見た目が綺麗だったり可愛かったりすればエッチの相手に困ることはないだろう。しかし、男性の草食化のせいなのか、女性の肉食化のせいなのかは不明だが、そんな見た目のイケてる女性でもそう気軽にエッチできる社会ではなくなってきてるのかもしれない。それゆえ、以前なら稀にしかお目にかかることができなかったような女性と、出会える系サイト遊びで会いやすくなっているのだ。
こんな上玉と即エッチ合意の上で待ち合わせできるだなんて、この日本という国は本当に素晴らしいではないか! 今のこの時代の日本に生まれてきた幸運に、ただただ感謝するばかりだ。
ツカツカと彼女に近づいていき、声をかける。
「こんにちは、ワカちゃんかな?」
「あ、はい。ショーイチさん?」
「うん。さっき【イククル】で約束させてもらったショーイチだよ。今日はよろしくね」
「はい。こちらこそよろしくお願いします」
「さっそくだけど、俺みたいなオッサンで大丈夫?」
「え?」
「無理強いしたくないから、嫌だと思ったら遠慮しないで断ってね」
「そんなことないですよぉ。全然平気です!」
「本当に? 無理してない?」
「はい! ショーイチさんこそ大丈夫ですか?」
「え? なにが?」
「私で大丈夫ですか?」
「なに言っちゃってんの! こんな可愛いコがダメなワケないでしょ!!」
「フフフ、ありがとうございます」
こうしてホテル街に向かうことになった。しかし、その道中にはコンビニが1軒もない。そこで少し迂回するようなルートを取り、コンビニに立ち寄って飲み物を購入。その後、いつもよりグレードの高いラブホにチェックインしたのだった。