【女と男の隔たり】セフレと恋人の境目 ~最終夜~

 メンズサイゾーの【エロ体験談】で、前人未到の賞金レース6連覇を達成した常連投稿者・隔たり。投稿すれば賞金ゲットというほどの人気を誇った彼のことは、エロ体験談愛読者の皆さんであればよく覚えていることだろう。

 今連載では、そんな隔たりが「エロ」と「セックス」について考える。痴的好奇心旺盛なエロ体験談王者は、何を語るのか――。

 

【女と男の隔たり】セフレと恋人の境目 ~最終夜~の画像1
※イメージ画像:Getty Imagesより

 

セフレとは何か。そして、恋人とは何か。


『セフレと恋人の境目 〜第1夜〜』
『セフレと恋人の境目 〜第2夜・前編〜』
『セフレと恋人の境目 〜第2夜・後編〜』
『セフレと恋人の境目 ~第3夜・前編~』
『セフレと恋人の境目 ~第3夜・後編~』

 

 別れ。それはいつだって唐突に訪れる。

 人は出会った人としか別れることはできない。つまり、僕らは出会った瞬間に別れの可能性を抱えながら関係性を築いているということだ。

 七海と出会ったのは約1カ月前。今の僕らは「セフレ」という関係を選択し、一緒にいる。


「おはよう」


 セックスをして、そのまま裸で朝を迎える。僕らは出会ったときから、何度も裸で朝を迎えた。初めて見た時に興奮した七海の体。今となっては、裸であることを当たり前に受け入れてしまっている。


「今日は仕事?」


 七海はタンスの引き出しを開けながらそう尋ねた。中から几帳面に畳まれたブラとパンティーが取り出される。シャワーを浴びてからは、もうセックスすることが暗黙の了解で決まっているので、いつも裸でベッドに入っていた。だから、朝起きたらタンスの中から洋服を取り出すのもいつもの光景だ。


「うん、今日は仕事」


 僕もベッドから降りて、ベランダに干されていた下着を手に取る。この1カ月、ほとんどの時間を七海の部屋で過ごしているから、洗濯もこの部屋でするようになった。

 

「だから、七海と同じ時間に出るよ」

「そっか。ご飯いる?」

「んー大丈夫かな」

「わかった。私は食べるから、のんびりして」


 七海は冷蔵庫から作り置きの料理を取り出し、机に並べて食べ始めた。料理が趣味の七海は、基本的に自炊で食事を済ましている。僕も何度も七海の料理を食べさせてもらった。


「七海は本当に料理上手だよね」

「え、ありがとう。嬉しい」

「うん。でもやっぱ、七海の料理の中だと親子丼が一番好きかな」


 初めて出会った日、僕は七海の作った親子丼を食べた。そして、そのままの流れで泊まり、セックスをした。最初の頃、「親子丼を食べる」という言葉は、僕らにとって「セックスしよう」と等しい意味を持っていた。


「そろそろ七海の親子丼が食べたいな」

「いいよ。そしたら、今日作ろっか?」


 七海は僕の方に振り向いてそう微笑む。可愛い。七海の微笑みを見ると、いつも僕らが「セフレ」だということを忘れそうになる。


「そしたら、お願いしよっかな」

「了解! 楽しみにしてて」


 七海は再びご飯を食べ始めた。僕はベッドに腰掛ける。ちょうど、七海の後ろに座っている格好になった。僕は食事中の七海を後ろから抱きしめる。

 

「ちょっと、ご飯たべれないよ」


 七海は嬉しそうに笑う。


「いいじゃん」


 僕は七海の顎に手を添えて、後ろを振り向かせた。そしてご飯を食べている最中の七海の唇に、自分の唇を重ねる。


「ご飯たべてる最中だよ?」

「いいの。最初の頃、親子丼食べた時もしたじゃん」

「そうだけど…」

「これが俺の朝ごはんね」


 舌を七海の中へと侵入させる。七海は慣れたようにそれを受け入れた。舌が絡まり合う。歯磨きをしてうがいをした後の綺麗なキスもいいが、生きるために食べ物を咀嚼したばかりの口で行うキスは、動物的な本能を呼び起こすようでものすごく興奮する。


「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」


 喘ぎ声が溢れ出す。服の上から胸を揉むと、七海は体をくねらせた。円を描くように大きく揉むと、七海の舌も円を描き始める。七海の裸は見慣れてしまったが、セックスに関しては全く飽きる気配が漂っていない。


「…遅刻しちゃうよ」

「ごめん」

「今日の夜は?」

「来ていいの?」

「…うん。いいよ」

「じゃあ、続きはその時にしようか」


 七海は残りのご飯を食べ終え、食器を片付ける。僕は少し膨らんだ股間を撫でながらベッドに横たわり、七海の準備が終わるのを待った。


「ごめん。お待たせ」

「おっけ。じゃあ行こうか」


 一緒に七海の部屋を出る。いつもは違う階に止まっているエレベーターが、珍しく七海の部屋の階に止まっていた。


「お、珍しいね」

「そうだね」

「じゃあ、一緒に乗ろうか」


 このマンションのエレベーターはスピードが遅い。そして七海の住む階は女子寮なので、僕は周りの住人にバレないようにと、普段は階段を使って1人で降りていた。

 一度、同じ階に住む七海の友達に見られてしまったことがあった。それは七海が僕のことを「いとこ」と伝えたことにより、なんとかことなきを得た。


「そういえば、あれから友達には何か俺のこと聞かれた?」

「うーん、聞かれてないわけではないけど…」


 七海は友達に言われたことを言っていいか悩んでいるようだった。そんな顔をされてしまったら、悪い話かもしれないという可能性があっても、気になって聞きたくなってしまう。


「なんて聞かれたの?」

「その…いとこは仕事をしているのかって」


 何と答えたらいいのか、僕は戸惑った。なぜなら僕は仕事をしていないから。仕事に関して、僕は七海にずっと嘘をつき続けている。

 胸にどんよりとした黒い感情が広がっていく。

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