ふぅ。
勢いよく飛び出たザーメンがコンドームに溜まっていく。
余韻を味わいながら腰を振り続ける筆者。もちろんサヤカちゃんの頭部を抱え込んだまま。
そして数分後。チンコが萎み始めたのを察知して、マンコから引き抜く。
相変わらずの大量ザーメンだ。
よくもまぁ、この肉塊相手にこれだけ出せたもんだと驚いてしまう。
「じゃあ、そろそろ時間だからシャワーを浴びておいで」
彼女を促して帰り支度を始める。
そして、連絡先交換も行わないままホテルを出る。
いつもならここで別れを告げるところだ。しかし、歌舞伎町に不慣れなサヤカちゃんをここで放置するのは流石に忍びない。
渋々ながら駅の近くまで送っていくと告げる。
歌舞伎町を抜け、ドン・キホーテ新宿歌舞伎町店の前に到着する。ここまで来れば迷わず駅に行けるはずだ。
信号待ちをしている際、デートの終了を伝える。
「後はここを真っすぐ行けば駅だから、分かるよね?」
「は、はい」
「それじゃあ俺は西武線で帰るから」
「あ、あのぉ…」
「ん? なぁに?」
「ま、また会ってもらえますか?」
冷たい態度しかとっていなかった筆者に、二度目のデートをおねだりしてくるとは!
驚いたものの、なんとなく理解することもできた。
見た目が不自由なせいで、今までまともな愛撫を受ける機会がほとんどなかったと思われるサヤカちゃん。
それゆえ、またエッチしたいと思ってくれたのだろう。
だが、賢者タイムに突入していた筆者は、心が揺れなかった。
「うん。それじゃあ、またサイト経由で連絡するね」
「え? あ、はい」
二度と会うつもりはなかったので、メールアドレスを教える気もなかったし、LINEを交換する気もなかった。
まだ何か言いたそうなサヤカちゃんだったが、信号が青に切り替わったタイミンで「じゃあ、気をつけてね」と別れの挨拶をして振り向きもせず西武線新宿駅に向かう筆者なのだった。
いくら性欲の権化の筆者であっても、好き嫌いはある。でも、こうした女性にも心底優しくできていたら、セフレの数はもっと増えていたんだろうなぁ。
相手によってコロコロと態度を変えてしまう筆者。どうやらまだまだ修行が足りていないようだ。
(文=所沢ショーイチ)