「ねぇ、シホちゃん。どんな愛撫をされたいのかな?」
「え?」
「ほら、サイトに書いてたでしょ? たくさん愛撫してくれる人に会いたいって」
「は、はい」
「さっきも言ったけど、俺って女性に尽くすことに喜びを感じるタイプなんだ。だから遠慮しないで教えてほしいな」
「え、えっと…。手でされるのが好きです…」
「手ってことは、アソコを?」
「はい」
「クンニは好きじゃないのかな?」
「いいえ。舐められるのも好きですけど、中のほうが感じやすいので…」
「了解! それじゃあ、舐めながら手も使って愛撫させてもらうね」
「は、はい」
「ほら、俺の指を見てごらん?」
「え?」
「爪が超短いでしょ? 絶対に傷つけたりしないから安心してね」
「フフフ、分かりました。ショーイチさんにお任せしますね」
その後、シホちゃんが先に、入れ替わりで筆者もシャワーを浴びる。
部屋に戻ると、念入りに歯磨き。そして、温水でしっかり手を洗う。
「ショーイチさんって、綺麗好きなんですね?」
「ん? そんなことないよ。部屋も汚いし、結構ガサツだよ」
「でも、すごく丁寧に手を洗ってるじゃないですか?」
「あっ、これ? だって、エッチの前なんだから当然でしょ」
「へぇぇ。やっぱり遊び慣れてるんですね」
「だから、そうじゃないって。エッチの前に手を洗うのは当然でしょ」
「フフフ、分かりました」
こうして準備を終え、ベッドイン。
仰向けになったシホちゃんに覆いかぶさり、キスしようとゆっくり顔を近づけていくと…。
プイッ!
シホちゃんが横を向いてしまったのだ。
嗚呼、はい、はい。そうですか。
出会える系サイト遊びでは、こういう女性と稀に遭遇することもある。
彼氏持ちだったり既婚者だったりする場合、キスを拒む女性がいるのだ。
しっかりやる事をやっておきながら、キスを避けることによって操をたてているつもりなのだろう。