「でも、今日はどうして会う気になってくれたの?」
「し、ショーイチさんが優しそうだったし、写真もくれたので安心できました」
「ありがとう。選んでもらえて、すごく光栄だよ」
「こ、光栄ですか?」
「うん。シホちゃんの気持ちを裏切るわけにはいかないから、安心してね」
「フフ。やっぱり優しいんですね」
「俺って精神的なドMだから、女性に嫌な思いをさせることが死んでもできないんだ」
「ど、ドMなんですか?」
「精神的にってことだよ。女性にご奉仕するのが大好きだから、マグロのM男じゃないからね」
「フフフ。ありがとうございます」
「え?」
「女性慣れしてるでしょ、ショーイチさんって」
「な、なんで?」
「そうやって私を安心させてくれようとしているんですよね。やっぱりメールの印象通りです」
「そ、そうかな? でも、それは俺がスケベだからなんだよ」
「え? そうなんですか?」
「だって、女性がガチガチに緊張してたら、せっかくのエッチが楽しめないでしょ? だから、こうやって会話するのも俺にとっては愛撫みたいなものなんだ」
「へぇぇ。やっぱり女性慣れしてるじゃないですか? なんだかすごくモテそうだし…」
「へっ? そんなことあるわけないじゃん。俺の顔、よぉく見てごらん」
「は、はい」
「ほら、顔にスケベって書いてあるでしょ? スケベな本性が隠し切れないから、今までただの一度もモテたことなんてないんだ」
「そうなんですかぁ。でも、私みたいにそういうスケベな男の人が好きっていう女性も結構いると思いますよ」
「あ、ありがとう」
いつもの調子で女性を褒めてリラックスさせようと思っていたのだが、逆に褒められてしまった。
滅多に褒められることがない筆者は、これだけですでに上機嫌。ここまで言われたら、
何がなんでも彼女に満足してもらわねば!!
じゃなきゃ、男が廃るというものだ。
そうこうしているうちにホテル街に到着した。
愛用しているラブホテルにチェックインし、部屋に入ってから会話を再開させた。