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初めまして、ミヤビさん。
都内の会社員、ショーイチ・36歳です。
ミヤビさんの書き込みを拝見しました!
優しいくらいしか取り柄のない私ですが、
是非ミヤビさんと楽しい時間を過ごしたいです。
あ!
一応こちらは既婚なので、安心してもらって大丈夫ですから。
ご検討のほどよろしくです!!
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既婚者を装うことは、最初から決めていた。書き込みから、ミヤビちゃんが色恋を求めている可能性はまずないと判断。安心して遊べる相手だとアピールすることにしたのだった。
文章を書き上げ、送信ボタンをポチッ。無事、送信完了の画面になった。ミヤビちゃんが設定していた受付メール数の最後の1枠に滑り込めたようで、まずは一安心。
待つこと5分。ミヤビちゃんから返信がきた。こうなったら勝ち戦みたいなものだ。その後、メールを数回やり取りし、あっさりと約束は成立した。
待ち合わせは、新宿アルタ前から徒歩十数秒のところにある大型靴屋の前。約束の5分前に到着した筆者は、鼻息を荒くしながら彼女の到着を待った。
なにしろ相手は18歳。興奮するなというのは無理な話だ。こちらの心拍数は、上がりっぱなしだ。
フガガっ!?
ほぼ時間通りに現れたミヤビちゃんのシルエットを見て、思わず咳き込みそうになった。
身長は150センチほどで、丸々と肥えていて、体重は60キロ以上はありそうな感じだ。
チッ!
一度心の中で舌打ちしてから、深呼吸する筆者。さっきまでのドキドキが嘘のように消え、すぐに呼吸が整った。
さて、どうしたものか。最近、細身のコと遊ぶ機会が多かったので、ミヤビちゃんの体型がいつも以上に醜く見えてしまったのだ。
しかし、彼女は考える時間を与えてくれなかった。こちらを見つけたようで、真っすぐ向かってきたのである。
ここで背を向けてダッシュするのは、筆者の流儀に反する。顔パスするにせよ、ちゃんと向き合って、こちらの気持ちを伝えるのが礼儀というものだ。