アイドルグループ「AKB48」のメンバーらを騙って出会い系サイトへの登録を勧めるメールを送信したとして、悪質な業者らが2012年10月25日に千葉県警に逮捕された。
この連載コラム(https://www.menscyzo.com/2012/07/post_4304.html)で、AKB48のこじはるやともちんからメールが届いたと報告していたが、きっとこの業者によるものだったのであろう。あの記事を書いた際はまさかこんな間抜けなメールにひっかかる人はいないだろうとタカをくくっていたが、蓋を開けてみれば約2億1,000万円を売り上げていたらしい。
メンズサイゾーをご覧になっている諸兄はこんな手口に騙されたりしないだろうが、まだまだ日本にはコロっと騙されてしまう純な人が多いようだ。
これから先も悪質な業者はあの手この手で悪だくみをしてくるだろう。「俺に限っては騙されないぜ」と油断することなく、気をつけたいものである。
さて。ある日のこと。渋谷のデザイン事務所で打ち合わせを終えた筆者は渋谷駅に向かっていた。その際、ハチ公口近くでティッシュ配りのお姉さんからポケットティッシュをもらったのである。
そのティッシュは、筆者愛用サイトの一つである【ハッピーメール】の広告ティッシュだった。都内の繁華街のあちこちで【ハッピーメール】の大きな看板を見かけるが、それだけにとどまらず宣伝カーを走らせたりティッシュを配布したりと宣伝にかなり力を入れているサイトといえよう。
その日はまっすぐ帰宅する予定だったが、このティッシュを貰った際にヒラめいてしまった。“もしかしたら、今日このティッシュを貰ってサイトに初めて接続する娘が多いのでは? 今俺の周りを歩いてる娘とヤれるかもしれない!!”、と考えてしまったのである。
駅の改札には向かわず、駅前の喫煙コーナーに立ち寄り一服しながらサイトにアクセスしてみた。
———————–
[タイトル]
旦那が社員旅行で……☆いまは渋谷でブラブラしてます。。
[内容]
旦那は今朝から社員旅行に行っちゃいました。
最近ケンカばかりなので、久しぶりに遊んじゃおうっと思って渋谷に来てます。
結婚してから遊ぶの控えてたから、いろいろと欲求不満です(>_<)
子供はまだなので、スタイルは悪いほうじゃないと思います。
お願い有の関係になりますが、どなたかお相手してくれませんか?
12/10/2*-18:49
果歩さん
♀20代後半
———————–
さっそくこんな書き込みを発見。文面から察するに今日が初めてではなさそうな感じだ。だが、果歩ちゃんは写メを公開していたのでポチっと表示させてみた。
顔は写っておらず、胸を強調した上半身のみの下着姿の写メ。余裕でEカップ以上はありそうな感じだ。にも拘わらず、鎖骨がくっきり浮き出ていてウエストもキュキュっとくびれている。いわゆる痩せ巨乳ってやつだ。
初物喰いを狙っていたことをすっかり忘れ、速攻でアタック開始。
———————–
こんばんは果歩さん。
新宿のデザイン事務所で働いているショーイチ、36歳です。
いま打ち合わせが終わって渋谷にいるところです。
このまま帰宅するのは淋しいので、お会いしていただけると嬉しいです。
あ、私は超がつくほどのノーマルなのでその辺は安心してくださいね。
詳しい条件とか希望を教えてもらいたいです!
———————–
こんなメールをサクっと送信。すると1分もしないうちに返信が届いた。
———————–
こんばんは。
ご丁寧なメールありがとうございます。
いまモヤイ像の近くなんですが、何分後とかだったら待ち合わせできますか?
———————–
なかなか話が早そうな展開だ。
———————–
お返事ありがとう、ショーイチです。
いまハチ公の近くなので、モヤイ像だったら5分もかからずに行けますよ。
———————–
筆者も負けじと速攻で返信した。こうして数回のメール交換を経て、待ち合わせの約束が成立した。1本目の煙草を吸い終わる前に話がまとまるだなんて、楽勝すぎて拍子抜けしてしまうほどだ。
モヤイ像の付近に移動して、果歩ちゃんを待つ筆者。いつものように道行くブスやデブを瞼に焼き付けようとするが、新宿や池袋と違って渋谷はデブス率が低めだ。デブスを求めてキョロキョロするのも変なので、仕方なく脂ギッシュなオジサンを見てイメージトレーニング。
脂で顔がテッカテカで、体臭も口臭もかなりキツそうなおじさん。そんなおじさんとベッドインする様子を想像する。オエーッ! 途端に吐き気が襲ってくるが、その気持ち悪さに耐えイメトレを続行。そんな苦行を5分ほど続けていると、背後から声をかけられた。
「あのぉ、ショーイチさんですか?」
冷静なフリをして、ゆっくりと振り返る。
はぁ。
ハズレである。人気絶頂だった頃の山田邦子風の果歩ちゃん。かろうじてアゴが普通だったのがせめてもの救いだ。“ドンマイ! ショーイチ。でも、この娘には写メで見ていた美巨乳があるじゃないか! それに、さっきまで見ていたオッサンに比べたら月とスッポンだろ?”、と内なるショーイチが慰めてくれた。うむ。その通りである。たしかにハズレではあるものの、この娘とエッチしてもさすがに吐き気は催さないだろう。こうなったらやるっきゃナイト。
「あ、果歩ちゃんだよね? 今日はよろしくね!」、落胆した心情を顔に出さないよう無理に笑顔で答える筆者。
「あのぉ、私こんな感じですけど……」、自信なさげにそう語る果歩ちゃん。
きっと彼女は己自身をよくわかっているのだろう。決して美人とは言えない自分を。自信満々の勘違いデブスに比べたら遥に女らしくて宜しい。まぁ、写メであのオッパイを見ていなかったら回れ右して帰っていたかもしれないが……。
「いや、俺の方こそこんなんだけど平気かな?」
「は、はい」
「良かったぁ、ホっとしたよ。それにさ、俺の顔さっきから笑ってるでしょ?」
「え、えぇ」
「好みのタイプの女性の前だとついつい顔が笑っちゃうんだよ、俺って」
「えぇ、そうなんですか!?」
「うん。いつもはもう少し真面目な顔してるんだよ、こう見えても」
己に鞭打って場を盛り上げるトコショー。少しでも気持ちのいいセックスをしたいがための努力である。