トコショーと美肌の美容部員
新型コロナウイルスが猛威を振るい始めてからおよそ2年が経過している。
2020年3月、緊急事態宣言が出された頃は出会い系サイトにも大きく影響が現れていたのである。しかし、それはほんの一時的なものだった。ウイルスの恐怖よりも性欲のほうが勝った格好だ。
そのおかげで筆者は今も干からびることなくセックスライフを満喫できている。
幸いにも筆者の周囲には感染者が出ていないが、まだまだ油断はできない。ひとりでも多くの女性とセックスするため、これから先も身を引き締めて遊び続けたいものである。
ある平日の午後のこと。いつものように複数の出会い系を物色していると、筆者愛用サイトの【イククル】で気になる書き込みを発見。
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楽しくイチャイチャしたいです♪
今日は休みなのでヒマしてます。
あまり夜遅くなるのは困るので、サクっと会える人でお願いします。
年下の男性は苦手なので、5コ以上年上の人だと嬉しいです。
場所は池袋で。
12月1*日14時09分
受付メール数:0/5
♀ララ
32歳
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ずいぶんとあっさりした募集内容だ。このララちゃんの詳細ページを確認したが、残念ながら写メは公開していなかった。
つまり海の物とも山の物ともわからないお相手だ。こういう相手と遊ぶのは博打みたいなものである。
だが、イチかバチかの丁半勝負は望むところだ。どんな相手だろうとハメさえすれば筆者の経験値となるのだから。
いつも通りのファーストメールを送信して待つこと5分。ララちゃんから返信が届き、あっさりと約束が成立した。
待ち合わせ場所に現れたのは中肉中背の女性。見た目は可もなく不可もなしといった具合だ。
大きめのマスクをしているせいで、顔の良し悪しは全く不明。それでも大外れではないと判断し、話しかける。
「こんにちは、ララちゃんかな?」
「あ、はい。そうです」
「さっき【イククル】で約束させてもらったショーイチだよ。今日はよろしくね」
「わっ! 優しそうな人で良かったぁ」
「大丈夫? 送った写メより何百倍もエロそうな顔してるでしょ、俺って?」
「フフ、望むところですよぉ」
こちらの予想以上にノリがいいララちゃん。人懐っこい女性が好きなので、こちらのテンションも急上昇。
駅から徒歩5分ほどのところにあるラブホテルにチェックイン。室内でマスクを外すララちゃん。
おろっ? こりゃアタリだな!!
彼女の顔は女性アナウンサーの山本雪乃に似たタイプだった。目が大きくて顔が真ん丸。まさに筆者のドストライクの顔だったのである。
まずは軽くおしゃべりからスタート。
「今日はお仕事お休みなんだよね?」
「はい。だいたい平日休みなんですよ」
「それは大変だね。友達とかと時間合わないんじゃない?」
「はい。販売系の仕事をしているので仕方ないんですけどね」
「もしかして、化粧品とかの販売のお仕事なの?」
販売系の仕事をしているという女性の場合、筆者は決まって「化粧品販売とかかな?」と問うようにしている。
なぜなら美容部員に間違えられて嫌な気分になる女性はいないからだ。
「え? どうして分かるんですか?」
長年出会い系サイト遊びをしていると、稀にこういう偶然が発生する。そしてここからが腕の見せ所だ。
「だって、ララちゃんの肌は綺麗だし、言葉使いも丁寧だからそうなんじゃないかなって思ったんだ」
「す、凄いですね」
「あ! ララちゃんのストーカーとかじゃないからね。ずっと前からララちゃんの事を知ってたとかじゃないよ」
「フフ、もしそうだったら怖いです」
「本当にそう思っただけなんだ。目に入るもの全てが綺麗だからさ」
「ほ、褒め過ぎですよぉ」
「褒めてなんかないよ。顔の肌だけじゃなく、髪の毛も手もネイルも凄く上品で綺麗だと思うよ」
「あ、ありがとうございます」
その後しばらくおしゃべりしてから、別々にシャワーを浴びてベッドインすることになった。