サチコちゃんの見た目は、若いころの大竹しのぶを可愛くした感じでアタリの部類だ。ホワワンとした癒し系のオーラが漂っているのが、遠目からも分かるくらいだった。
スケベな笑顔にならないようわずかに微笑みながら、ツカツカと彼女に近づいていく。
「こんにちは、サチコちゃんだよね?」
「あ、はい。ショーイチさんですか?」
「うん。昨日【ワクワクメール】で約束させてもらったショーイチだよ。今日はよろしくね!」
「こ、こちらこそよろしくお願いします」
「で、どうだろう? 実物はこんな感じだけど平気かな?」
「え? なにがですか?」
「ほら、写メと違うとか、予想よりキモいとかだったら、帰ってもらって大丈夫だからさ」
「そんなこと全然ないです! 写メよりずっとさわやかですよ」
「そ、そう? そんなこと言われたの初めてだよ」
「なんか写メだとエッチそうな人でしたけど、実際は違いますね」
「あ! それは誤解だよ。実際の俺は、東日本で一番スケベだからさ」
「ええっ? なんですかそれ?」
「だって、30年以上生きてきて、俺よりスケベな奴に会ったことないからさ」
「フフフ、そうなんですか。でも、優しそうだし、今日はショーイチさんにお任せしますね」
「そんなこと言って大丈夫? 俺に任せちゃったら、足腰立たないくらいヘロヘロになっちゃうかもよ」
「あ、それイイですね。一度はそんな風になってみたいです♪」
「ヨッシャ! じゃあ、今日はたっぷり尽くしてあげるね」
「はぁい。よろしくお願いします」
ノリのいいサチコちゃんにすっかり気を良くした筆者トコショー。こうして、ルンルン気分でホテル街に向かうことになった。
途中のコンビニで飲み物を購入し、いつもよりグレードの高いラブホに無事チェックイン。そして、室内で喉を潤しながら、しばしおしゃべりを楽しむことに。
「それにしても、こんな若くて可愛い奥さんとエッチしないなんて、信じられないよ」
「え? 主人のことですか?」
「あ、ゴメンね。ここで旦那さんの話をするのはマナー違反かな?」
「いいえ。大丈夫です」
「ちなみに旦那さんって何歳なの?」
「たしか、今年48歳になりました」
な、なぬぅ! 筆者と同じ年齢ではないか!!
だが、【ワクワクメール】のプロフィールで36歳と記載している筆者なので、正直に驚くことはできない。