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官能劇画界の巨匠・三条友美のホラー作品『寄生少女』! ファンが自費出版するに至った経緯


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※画像:『寄生少女』「おおかみ書房.com」より

 官能劇画界の巨匠・三条友美は、官能劇画が衰退した80年代から活動を始めながらも、圧倒的な画力と斬新なSM描写で一部に熱狂的なファンを生み出し、現在に至るまで第一線で活躍する希有な存在だ。近年も熟女劇画誌で、近未来SFと官能劇画を融合させた『人妻人形・アイ』という異形の作品を描き、ベテランながらも新たな地平へと貪欲に挑戦を続けている。その一方で、三条友美はホラー漫画家としての顔も持ち、ホラーでもエロティシズムに満ちた他に類を見ないホラー作品を数多く発表している。

 そんな彼のホラー作品を集めた最新単行本『寄生少女』が今年3月14日に上梓されたが、発行所は出版社ではなく一個人の手によるものだ。その発行人は人気ブログ『なめくじ長屋奇考録』を運営する「劇画狼」で、発行所はその名も「おおかみ書房」。それまで出版とは縁のなかった劇画狼氏が、なぜ『寄生少女』を自費出版することになったのか。その熱い思いとは?

──『なめくじ長屋奇考録』はどういうキッカケで始めたんですか。

「いや~、特に変わった理由はなくて、もともと昔から自分の好きな漫画を友達に勧めまくるような子どもだったので、その延長でテキストと一緒に画像も掲載する『なめくじ長屋奇考録』を始めて。最初はエロ劇画・実話系漫画専門ではなく、自分が面白いと思った漫画を普通に紹介していたんです。そんな中で誰もネットでは取り上げないような漫画の粗探しをしていく中で、コンビニの端っこにはあるけども、当時のインターネットを検索しても全く出てこないエロ劇画誌に注目したんです。で、半分以上悪ふざけで買って紹介を始めたら、案の定、僕の記事の書き方と相性が良くて(笑)。とにかくネタが取れ過ぎるんですよ。毎日更新してもネタが溢れ返るので、泣く泣く普通の漫画を紹介する日を削って……という流れでエロ劇画や実話系コンビニコミックスの紹介が中心になっていったんですよね。それが今から4年前ぐらいです」

──それまで官能劇画に注目したことはなかったんですか。

「70年代の所謂“三流劇画ムーブメント”の頃には生まれていなかった世代なので、黄金期の体験や記憶はないんです。ただ2000年前後に官能劇画の復刻ブームがあった時に、かつて、こんな漫画が流行っていて面白い作品もあるんだなっていうのは読んで知っていました。まさか当時、活躍していた方々が今も健筆を奮っているというのは知らなかったんですけどね」

──三条作品との出会いはいつだったんですか。

「たまたま三条作品は小学校高学年の頃に“河原に落ちてたエロ本”的な感じで触れる機会があったんですけど、性的な意味でハマッた訳ではないんです。まだ性に芽生えるか芽生えないかの時期に、いきなり三条先生のキツいスカトロ作品を見て、その当時はスカトロを性的に捉えることもできなくて、正直何が描いてあるのか全く理解できなかったんですが、絵柄のイメージと生理的な嫌悪感だけが強烈に刷り込まれたんです」

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※画像:「マミーちゃん」(『寄生少女』収録)より

──他の官能劇画家とは一線を画した存在だったんですね。

「身も蓋もない言い方ですが、毎日ああいった記事を書いてはいますが個人的にエロ劇画が特別好きな訳ではないんです。あくまでもネタ探しで読んでいるんですけど、三条先生だけは自分の中で別格なんですよね。代表作『少女菜美』シリーズを読めば分かるように、とにかく純愛を描く人で、エロに関係なくストーリーが重厚。しかも30年近く活躍しているのに、いつの時代でも今の女の子を描けるんです。髪型だったり、眉毛だったり、服装だったり、現在進行形の可愛い女の子を描き続けているという点においても、一カ所に留まらずに、どんどん自分の絵柄を変えていくところがスゴいんですよね。そして、その女の子がほぼ全員バカという奇跡(笑)」

──ホラー作品も三条友美と意識して読んでいたんですか。

「それも偶然なんですよ。三条先生がホラー漫画を発表し始めた90年代後半は、今よりもホラー漫画誌が数多く出版されていたんです。それもエロ劇画誌と一緒で、ネタとして面白がっている中で、この人の絵柄を見たことがあるなと。それが三条作品との再会で、ホラーなのにここまでエロいことをして大丈夫なのか!? と驚き、同時に少年時の嫌悪感の記憶とリンクし、ジャンルは違えど基本的に描いてあることが一貫しているなと衝撃を受けて、後は坂道を転がるように三条友美中毒患者になっていきましたね(笑)」

──三条先生と親交を結んだのは何がキッカケだったんですか。

「ブログに三条作品の感想を書く中で、ウチのブログを三条先生が定期的に覗いてくれるようになったんです。それで一ファンとしてファンレターのやり取りがあったんですけど、直接連絡を取り合うようになったのは今回の自費出版レーベル『おおかみ書房』を始める時ですね」

──おおかみ書房の構想は、いつ頃からあったんですか。

「いずれ何か面白いことをしたいなっていうのは漠然とあったんですけど、それが自費出版レーベルで、第一作目で何を出版しようみたいなハッキリした具体案はなく、実際にやろうと思い始めたのは去年の頭です。三条先生の『人妻人形・アイ』の連載が楽しみで、掲載誌である『熟女ものがたり』(茜新社)が発売される度にブログで記事を書いていたんです。ところが昨年1月半ばぐらいに『熟女ものがたり』が3月発売号(2012年5月号)で休刊になるという情報が流れてきまして、このままでは『人妻人形・アイ』の単行本が出ないんじゃないかと。だったら身銭を切ってでも人に見せたいって気持ちが湧いてきて、そういうことが個人でできるのかどうか、その相談をフリー編集者の白取千夏雄さんに相談したのが昨年の2~3月。そしたら『熟女ものがたり』最終号で『人妻人形・アイ』単行本発売決定とドーン!と出て、それはそれで良かったなと。

 でもホラー漫画誌『ホラーM』(ぶんか社・2010年に休刊)に掲載された作品で、単行本化された『ぎりぎりぎったん』(ぶんか社)にも収録されなかった三条先生のホラー作品が多数あるのは知っていたし、それが実際めちゃめちゃ面白かった。特に『真夜中のイタズラ』や『彼氏はケダモノ』を紹介した時は『単行本化したら買います!』みたいな声が多くて。じゃあ俺が出してやるよ! 買えよ! と(笑)。もともと自分はネットで文章を書いているとはいえ、ライターや評論家を目指していたわけではないですし、どうせ公平性を欠く文章しか書けないですから(笑)。それだったら逆に、プレゼンターとして“自分が選んだ本を出す”という形で好きな作家さんを徹底的に応援できないかと思ったんです。そういう経緯で出版の勉強をする中で、第一作は三条先生の単行本未収録ホラー短編集しかないなと」

──白取千夏雄さんは元青林堂の社員で『ガロ』の副編集長も務めた方ですが昔から面識があったんですか。

「やっぱり白取さんがウチのブログを読んでくださっていて、その流れでやり取りをするようになったんです。それで『なめくじ長屋奇考録』の年末恒例企画である『このマンガがひどい!2010』にゲスト参加して貰ったんです。白取さんは京都在住、僕は大阪なので、たまにゴハンを食べるようになって、それで去年からは出版のことを一から教えて貰ったんです。それまで僕は出版どころか同人誌すら一冊も作ったことがなかったですからね」


『人妻人形・アイ』


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