手島優は「女芸人の領域」に踏み込みすぎ!? 股間から液体を絞り出すAKBメンバーも…

※イメージ画像:『手島優 BIG LOVE ハイビジョン 
ブルーレイ版』
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 吉木りさ、壇蜜、そして今をときめくAKB48。彼女らが雑誌グラビアを圧倒するおかげで、他のグラビアアイドルたちはすっかり厳しい状況に追いやられている。今から10年ほど前に「グラドルブーム」を作ったベテラングラドルたちは、軒並み結婚してママドル化し、結婚に至らない面々は女性ファン獲得に向けてダイエット本を出すなど方向転換して生き残りをはかっている者が多い。『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)などのバラエティ番組で、有吉弘行らが熊田曜子や磯山さやかをイジり倒し、杉原杏璃など新世代グラドルたちもバラドルへ成功する路線が敷かれているように見えるが、これに成功しているのはほんの一握りで、多くのグラドルは芸能界から引退、またグラビアでまったく芽が出ずにAV界へ転職するなど奔走している。

 そんな厳しいグラビア業界で、“斜め上”の活動を見せるのが、手島優だ。手島は、イエローキャブ軍団やほしのあきらが牽引したグラドルブームの末期に脚光を浴びた遅咲きのグラドル。豊満なIカップを武器に、一通りの男性誌のグラビアや表紙を飾ったが、グラドルブームが長い低迷期に入ったことで一時は仕事がほとんどない状態に陥ったという。

 テレビはおバカタレントやおネエタレントが席巻し、グラドルの枠は、ほしのあきや熊田曜子、あるいは安めぐみといった実績組しか呼ばれない。そこで、チュートリアル徳井いわく「売れそうで売れないのに、消えそうで消えない永遠のイマイチ感」を持つ手島は、必死にサバイバルを勝ち抜こうと努力した。ところが、その努力の方向性がほかのグラドルたちと違ったのである。

 アイドルからお笑いに移行するというのはよくある。彼女も2009年にR-1グランプリに出場しているが、予選2回戦であえなく撃沈している。自分から笑いを発信できるほどの腕があるわけではないグラドルは、やはり他の芸人にいじってもらってナンボ。実際ベテラン組もほとんどがそうなのだが、手島の場合、他のグラドルが断るような「無茶ぶり」に応え続けるという、いわば芸人並みに体を張る努力を始めたのだった。

 昨年末に放送されたテレビ東京『ゴッドタン』の名物企画「バカヤロウ徒競走」は、芸人たちが思わず「バカヤロウ」と叫んでしまうショッキングな場面を見せて走らせるという企画だが、南海キャンディーズ・山里亮太、ドランクドラゴン・塚地武雅らとともに出場した手島のシーンは圧巻だった。巻頭グラビアの撮影にきたカメラマンが、編集者に今日は誰を撮影するのか聞き「手島優です」と答えると、アシスタントとともに「手島かぁ~」とがっかりし、その後「おっぱいががんばりすぎ」「30歳というカミングアウトがどうでもいい」「オーラがダサくて、アンジャッシュの小島と同じ」などとさんざん悪口を言われ、その怒りをエネルギーに力走する手島。ひな壇でいじられるのではなく、芸人以上に芸人の仕事をしている、もはやバラドルではない「芸ドル」に進化しているようにも見える。

 特に、自慢のIカップのおっぱいでアツアツおでんを挟むという無謀な試みは、他の爆乳アイドルならば断わっていただろう。本来なら、女性芸人がこういう役回りをオイシイと思うはずなのだが、現在活躍する女性芸人の中に、このポジションをこなせる存在は意外にも多くない。美人ではあるが芸風が違う鳥居みゆき、巨乳に見えて実は貧乳かつヨゴレ仕事はしない柳原可奈子、また、女を捨てずモテたがったり、女性扱いされたいと主張するキャラクターの女芸人も増えた。そこに滑り込んだのが手島だったのだろう。

 だが、手島がモノにしつつある『芸人以上に芸人的アイドル』というポジションも安泰とはいえない。同じく『ゴッドタン』で史上最凶の女と呼ばれ、有吉弘行に胸をわしづかみにされても動揺しなかった谷桃子という強烈なライバルがおり、谷がゴールデン番組の常連になったとしたら、彼女の破壊力の前に並みのグラドルは圧倒されてしまうだろう。今をときめくAKBからも、『めちゃ×2イケてるッ!』(フジテレビ系)に出演した際、倒立をするシーンであられもない股間大開脚をし、ビショビショに濡れたスカートの内側に手を突っ込んでパンツに入り込んだ液体を絞り出すという、前代未聞のトンデモ自爆芸を見せた最終兵器・大家志津香も控えている。

 今もグラビア不況の波は止まず、AKB人気にあやかろうと大量のグループアイドルが乱立するが売れっ子はほんの一握りという状況のため、過酷な指令もいとわずチャレンジする「芸ドル」はさらに増えていくかもしれない。「芸ドル」路線のさらなる拡大が、今年のテレビを面白くするはずだ。
(文=潜水亭沈没)

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