「もう単位のほうは大丈夫なの?」
「はい。最初の3年間は真面目に学校行ってましたから」
「それは偉いね。俺なんか単位ギリギリだったから、最後の1年間は月曜から土曜までぎっしり講義を入れてたよ」
「フフフ。学生時代は遊びまくってたんですか?」
「ううん。バイトと麻雀ばかりしてたから、最初の4年間は午前中の授業にほとんど出られなかったんだ」
「えっ? 4年?」
「1回留年したから、5年間通ってたんだ」
「そうだったんですね」
「だから、人生の中であの大学5年生の時が一番勉強したよ」
「フフフ。でも、無事に卒業できたんですよね?」
「うん。結局、お釣りがくるほどたくさん単位を取得できたからね」
「それは逆にすごいじゃないですか。私なんて“ほぼぴったり”ですよ」
「それが一番利口なやり方だよ」
相手は学生なので、単位という話題でしばらく場をつなぐ。
そして、頃合いを見計らって、徐々にエッチな話題に切り替えていった。
「もしかして、社会人になったら遊べなくなるから、ああいうサイトで遊んでるのかな?」
「ま、まぁ、そんなとこですね」
「今まで怖い目にあったりしてない?」
「それは平気ですね。危なそうな人には会ってないですから」
「でも、気を付けないといけないよ。もし俺の背中がタトゥーだらけだったら怖いでしょ?」
「えっ? そうなんですか?」
「いや、例えばの話だよ。俺はタトゥーも薬もやってない、健全なスケベだからさ」
「フフフ。分かりました。気を付けますね」
「ちなみに、リンちゃんはどんなエッチが好きなの?」
「え、エッチですか。そうですねぇ、やっぱりたくさん気持ち良くなりたいです♪」
「それって、攻められるのが好きってことなのかな?」
「はい!」
「即答したね。俺も攻めるのは大好きだよ」
「は、はい」
「でも、優しく攻めることしかできないけど、大丈夫かな?」
「えっ?」
「ほら、強引に攻められるのが好きってコもいるからさ」
「ご、強引なのは嫌です」
「良かったぁ。それなら、今日は徹底的にご奉仕させてもらうね」
「ご、ご奉仕ですか?」
「うん! お姫様の言うことをなんでも聞く召使いのように奉仕させてもらうね」
「えっ?」
「あっ、誤解しないでね。SMとかじゃなくて、女性に尽くすのが好きなだけなんだ」
「あぁ、そういうことですか。安心しました」
「だから、接待される社長の気分で気楽に構えてね」
「フフフ。本当に面白いですね。すっごく楽しみです!」
「俺もだよっ!」
そうこうしているうちにラブホテルに到着。部屋に入ると、まずは別々にシャワーを浴びた。歯磨きと手洗いを終えると、いよいよベッドインだ。