こんなファーストメールを送信したところ、10分ほどで返信が届いた。
さっそく写メを添付して返信し、数通ほどのメールのやりとりを経て約束は成立した。
相手の容姿はまったく不明だったが、ドキドキしながら待ち合わせ場所である新宿アルタ前に向かう筆者。
待つこと数分。約束の時間より5分近くも前だったのに、フユコちゃんらしき女性を発見した。
ま、マジかよっ!?
とても30代の女性には見えない若々しさだった。スタイルは中肉中背といった感じで、顔は日テレの女子アナである鈴江奈々系の目鼻くっきり美人だ。
そんなフユコちゃんを目にし、途端にデレてしまう筆者。
ハッ、こんな顔じゃアカン!!
ただでさえスケベヅラの筆者が、デレデレしていたらますます不細工度数が上がってしまう。下唇をキュっと噛みしめて気合いを入れなおし、頬を強張らせながらゆっくりと彼女に近づき、声をかけた。
「こんばんは、フユコちゃんかな?」
「あ、はい。そうです」
「さっき【イククル】で約束させてもらったショーイチだよ」
「は、初めまして。フユコです」
「さっそくだけど、俺みたいなので大丈夫? ここで断ってもらっても平気だからね」
「だ、大丈夫です。いただいた写メよりも優しそうですね」
「本当に? 無理してない? 俺は絶対に怒ったり追いかけたりしないから、怖がらなくていいんだよ」
「はい」
「でも、やっぱり緊張しちゃうよね? とりあえずどこかで軽くお茶でもしようか?」
「はい。喉がからからなので嬉しいです」
「じゃあ、この階段を下りて地下街のお店に入ろうか?」
彼女を先導しながら地下街を歩き、数分ほどのところにあるコーヒーショップに入った。時間帯のせいか客も多く、声を潜めながら会話を続けた。