AKB48の5大ドームツアー福岡公演2日目が21日に福岡のヤフオクドームで開催され、アンコールで篠田麻里子(27)の卒業セレモニーが行われた。デビュー当時からの秘蔵映像が流れた後、ウエディングドレスのような豪華な衣装で現れた篠田はドームを埋めた約3万2千人の前で「AKB48はまだまだ上を目指せる最高のアイドルグループ」と変わらぬAKB愛を宣言。口元を抑えながら涙しつつ「私は生まれ変わってもAKB48を選びます」という名言でグループへの愛情を示した。最後に笑顔で「ありがとうございました」と頭を下げた篠田は、振り返らずにカーテンの向こうへ消えていった。篠田は22日のAKB48劇場公演で、約7年半にわたるAKBとしての活動に終止符を打ち、グループを卒業する。
篠田といえば、05年のAKB第1期オーディションで落選し、AKB劇場内のカフェで働いていた際に総合プロデューサー・秋元康氏の意向でメンバーに抜擢されたという過去がある。以降、AKBの中心的メンバーの一人として活躍する一方、ソロ活動として女性誌「MORE」(集英社)の専属モデルを務め、ドラマやバラエティー、舞台などで幅広く活動。特にCMタレントとしては大成功を収めており、昨年は20社、今年上半期は13社と驚異的な契約数を叩きだした。
卒業後の動向が注目される篠田だが、具体的にどのような活動をしていくのだろうか。
「篠田はバラエティー番組で『歌はやらない』と明かしており、卒業後はファッション系の仕事を中心にやっていきたいと語っています。スタイル抜群でセンスもいい彼女は、AKBでは珍しく女性層からの支持が厚く、本人もファッションに興味が移っているため、男性向けのグラビアは減らしていくつもりのようです。卒業後に最も力を入れるのは、自身がプロデュース&デザインを手掛けるファッションブランドでしょう。ブランド展開は女性タレントにとって最も稼げる仕事の一つですし、CM仕事と合わせれば巨額のカネを生みだすタレントになる」(芸能関係者)
昨年12月、篠田は自身のファッションブランド「ricori(リコリ)」を設立し、今年2月に東京・新宿ルミネエスト内に第1号店をオープン。続けて大阪の心斎橋と梅田にも店舗を開店させ、すでに3店舗を構えている。評判も上々で着実に売り上げを伸ばしており、篠田の稼ぎも相当なものになると予想される。一部報道では、篠田の昨年の年収は約5,000万円とされているが、卒業後はそれを上回る稼ぎっぷりを発揮しそうだ。
ソロ転向後の成功が約束されていながら、昨年の選抜総選挙で「潰すつもりできてください」と後輩にゲキを飛ばし、卒業前の総選挙にも出馬した篠田。そこまでAKBにこだわっていた彼女が卒業を決めたウラにはどんな思いがあったのか。
「表向きは世代交代のためとされていますが、篠田が卒業を決めたのは、AKBの運営会社AKSの窪田康志社長の寵愛を失ったことが大きかったようです。窪田社長は篠田を同じタワーマンションに住まわせるほど可愛がっていましたが、今年春に週刊誌が“お泊り愛”をスクープしたように窪田社長の寵愛の対象は随分前から河西智美に移っていた。寵愛の座を奪われた後も、扱いは決して悪くなっていませんでしたが、女として葛藤があったのでしょう。それが原因となり、かなり前から卒業を考えていたようです。とはいえ、篠田もちゃっかりしていますから、自身のブランドを設立する際は、窪田社長に随分と協力させたようです」(前同)
AKB内のドロドロと決別し、新たなスタートを切ることになった篠田。女性層へのアピールが中心になるのは男性ファンにとって少しさびしい部分もあるが、卒業組の星となるべく今後の一層の活躍を期待したい。
(文=佐藤勇馬/Yellow Tear Drops)