【ネットナンパ】河西●美からゴリラ臭を取り去ったような19歳

Illustrate by ながおか

 声優を目指す女の子。筆者は少し前まで、顔やスタイルなどの容姿に自信が無い女性が目指す職業だと思い込んでいた。だが最近のアイドル声優と呼ばれている女性を見るにつけ、それが間違いだったと今さらながら反省している。下手なアイドルや女優顔負けの声優が増えているからだ。

 筆者が愛用している出会える系サイトにも、声優を目指している娘が非常に増えている。試しにプロフィール検索で声優というキーワードを打ち込むと、東京都だけで80人以上の女性にヒットする有様だ。

 そんな娘といつ出会っても大丈夫なように、声優ネタの話題についていけるよう勉強したほうがよさそうである。きっと同じ話題で盛り上がれることができれば、エッチも更に楽しめるはずという計算。そう、少しでも気持ちいいSEXを楽しむためには日々是精進しかないのだ!

 さて、いつものように【PC★MAX】で相手を物色していた時のことである。この連載コラムで何度も触れているように、このサイトはポイントを消費することなく書き込みを掲載している女性の写真をサムネイル形式で見ることが可能だ。パソコン、スマホ、携帯とどれからアクセスしても見られるのだが、やはりお勧めはパソコンからの鑑賞だ。

 だいたいマッチ箱の半分くらいの大きさのサムネイル写真なので、相手の容姿を判断するには十分すぎる。しかも、なかには乳首を全開で掲載している娘もいたりしてかなりエロくて楽しめるのだ。ポイントを一切使用せずに無料でここまで楽しめるのは【PC★MAX】ならではの特徴といえるだろう。

 そんなサムネイル写真を鑑賞していると、一人の女性に目が釘付けになった。目線やモザイク等がなく、完全に顔出ししているその娘は、芸能人で例えるとAKB48の河西智美からゴリラ臭を消し去ったって感じ。

 筆者は昔からゴリラの入ってる女性が苦手である。PerfumeのAちゃんしかり、AKB48の秋元才加だったり、根本はるみだったりと、筆者自身の不細工を棚に上げて恐縮だがどうしてもチンピクしないのだ。

 なかでも河西智美は苦手中の苦手なのだが、その河西智美似のサムネイル写真からはコレっぽっちもゴリラ臭を感じなかった。「か、可愛い! 河西智美からゴリラを引くとこんなにも可愛くなるのか!」と河西智美を少し見なおしたほどである。

 ほぼ一目惚れである。次の瞬間にはそのサムネイル写真をクリックして、募集内容の詳細を表示させていた。

 
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『きなこ』さんの掲示板詳細 
 
[メッセージ]
タイトル:
声優目指してる学生です~今渋谷 
 
掲示板内容:
こんにちは~
アニメが大好きで働きながら声優目指してます!
夢を追いかけるのはいいけど、現実はちょっと厳しいですね。 
 
まだ19歳だからこの夢はもう少し追いかけようかな。 
 
今渋谷で暇してまぁす
これから渋谷で会える人居ませんか?
アニメやゲームや声優好きな人ならきなこ的に大歓迎です! 
 

カテゴリー:
スグ会いたい
投稿時間:
2013-01-1* 20:57:40
投稿地域:
東京都
メール受付件数: 0通/20通まで
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  ウ、ウヒョー!! じ、19歳とな! 
 
 
 

「メール受付件数: 0通/20通」なのでまだ誰も彼女にアプローチしていない様子。こりゃあイクしかない!

 
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こんばんは、きなこさん。都内の事務所でWEBデザイナーしているショーイチ、34歳です。 
 
きなこさんの掲示板の書き込み、見ました!
いま新宿にいるので、20分後くらいなら待ち合わせ可能です。 
 
ここ半年くらい彼女もいなくて寂しい毎日です。
ぜひきなこさんと楽しく気持ちよくお会いできればと思います。 
 
あ! 私は超がつくほどのノーマルなのでその辺は安心してくださいね。 
 
詳しい条件とか教えてほしいです。
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 こんなファーストメールを送信すると、数分後に返事が届き交渉成立。やはり書き込みに対して一番乗りできたのはデカかった。ちなみに、ここ一年ほどは一番乗りできたケースではほぼ100パーセントの確率で交渉が成立している。女性側もアレコレ交渉するより、手っ取り早く事を運びたいからなのだろう。

 彼女が指定した待ち合わせ場所は渋谷109の前。いつもならそんな人混みで待ち合わせするのは避けたいところだが、今回は相手の容姿がわかっているので問題ナッシング。

 渋谷駅のハチ公口から109に向かっていると、【PC★MAX】経由できなこチャンからメールが届いた。「もう着いてまーす! あとどれ位で来れますか?」との連絡だ。「今向かってるのであと数分だけ待っててね」と歩きながら返信し、メール送信後に小走り始める筆者であった。

 109前に到着し、息を整えながら辺りを見回す。スグにきなこチャンを発見することができた。だって、実際のきなこチャンもめちゃめちゃ可愛いんだもの。間違えようがない、河西智美からゴリラ臭を消し去った可愛い娘はあの娘に違いない。ゆっくりと近づいていき声をかけた。

 
「こんばんは、きなこチャンかな?」 
 
「あ、は、はい」 
 
「待たせちゃってゴメンね。【PC★MAX】で約束したショーイチです」 
 
「あ、こんばんはぁ」

 
 なんとも甘ったるい声である。ハニートーストに砂糖を思いっきりブっかけ、練乳を塗りたくったかのようだ。舌っ足らずなしゃべり方といい、いわゆるアニメ声ってやつだろう。不細工な女がこんなしゃべり方をしていると腹立たしい限りだが、きなこチャンほど可愛いのならなんの違和感もない。

 下心丸出しのスケベ顔が表に出ないよう、臍下三寸に力を込める。こんな可愛い娘を寸前で逃してしまったら末代までの恥である。絶対に逃がすわけにはいかない。まずは紳士アピールからだ。

 
「俺、こんな感じだけど、それでもいいかな?」 
 
「あ、はい。こちらこそよろしくお願いします」 
 
「ありがと、でも無理強いはしたくないから遠慮はしないでね」 
 
「もちろん大丈夫ですよぉ」

 
 こうして道玄坂を登り、ホテル街へと歩き出すことになった。手をつないだり、腰に手をまわしたくなる気持ちをグっとこらえ、微妙な距離感を保ちながら会話を始める。

 声優志望とのことなので、その話題で盛り上がるのが一番だろう。だが筆者のアイドル声優の知識は、『超時空要塞マクロス』の飯島真理や『新世紀エヴァンゲリオン』の宮村優子くらいしかなかった。底が知れてしまうのは時間の問題だろう。まさか大山のぶ代が『無敵超人ザンボット3』の勝平役に再登板しない理由とかの話題を振るわけにもいくまい。

 致し方なく、学校の授業の様子を聞いたり、目指している声優の話を聞いたりと聞き役に徹するしかなかった。

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