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下半身がだらしない夫は妻の財産を処分する権利なし


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※イメージ画像:Thinkstockより

 戦前の新聞記事には、自分の奥さんをまるで品物のように扱う事件や話題がいくつも見つかる。

 たとえば、知人に貸したり、ローンで買ったり、牛と交換したりなどなど。さらには、夫婦ゲンカの末に奥さんを水に投げ込んだダンナが、通行人に奥さんを助けてもらったところ「余計なことをするな!」と文句を言う事件まで報じられている。

 そもそも、戦前の旧民法では夫の権利が大きかった。現在のように夫婦平等ではなく、夫というよりも家父長という考え方であり、一家の主人である亭主が、妻の財産を管理することになっていた。というよりも、妻には財産の管理権が認められていなかったのである。夫から見れば、「妻のものはオレのもの、オレのものはオレのもの」という感じだったといえよう。

 では、何でもかんでも無理難題が通じたかというと、そんなことはない。昭和6年(1931)には、その点をはっきりさせる判決が下された。

 香川県丸亀市に住む主婦・アヤノさんは、夫・次郎兵衛の度重なる不品行に耐えかね、ついに昭和3年7月、身の回りの荷物をまとめて実家に帰ってしまった。女遊びにうつつを抜かす夫が嫌になって実家に戻るのは、そう珍しいことではない。

 ところが、次郎兵衛は「いったん嫁になった上は、お前のものはオレのものだ」と主張。アヤノさんの荷物をすべて奪い取り、彼女がいくら頼んでも返さなかった。

 そこで彼女は次郎兵衛に離婚訴訟を起こし、同時に夫が押さえている品物の請求についても訴えた。



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