AKB新グループ「NGT48」が新潟に誕生! 運営サイドが乗り出す「地方再生ビジネス」のウマ味

 25日に開催されたライブイベント『AKB48リクエストアワー セットリストベスト1035 2015』の夜公演でサプライズ発表があった。AKB48の新姉妹グループとして、新潟市を拠点にする「NGT48」が10月1日に誕生すると明かされたのだ。

 これまでAKBグループ総合プロデューサーの秋元康氏の口から札幌や沖縄などを拠点にした新グループの構想が明かされたことはあったが、新潟について触れられたことはなかった。それだけに今回のサプライズ発表にはファンや業界関係者の間で驚きの声が上がっている。

 発表は公演のアンコール。ステージ後方のスクリーンに「緊急告知」の文字が表示され、続けて日本列島のイラストの北海道から沖縄まで各地方が順にクローズアップ。最終的に新潟で画面が静止すると会場の約2000人のファンからどよめきが起こった。同時に1期生メンバーのオーディションが3月に開催されることや、結成日の10月1日に新劇場がオープンすることも発表された。

 新潟市は日本海側を代表する政令指定都市であるが、これまでAKBグループが地方展開していた大阪や名古屋、福岡といった大都市と比べると、人口は約80万人と決して条件はよくない。また、新潟には全国的にも人気のあるご当地アイドルグループ「Negicco」という強力ライバルがおり、さらには新幹線で東京まで2時間という場所柄、アイドルファンが上京しやすいため東京を拠点にしたAKB本体や他のアイドルグループも競合相手になりかねない。

 普通に考えれば、有力候補として挙がっていた人口194万人を誇る札幌や人口107万人の仙台などの方が勝算はあるように思える。にもかかわらず、なぜ新潟だったのか。一部報道によると「本州の日本海側に劇場が無かったこと」「新潟市が日本海側の本州最大の都市だったため」という理由が関係者によって明かされている。

 日本海側のファンを新規開拓したいという狙いは理解できる。また、サッカーのアルビレックス新潟がJ2時代に年間観客動員66万人を記録するなど新潟は地元愛が強いことで知られ、その郷土愛に期待する面もあるだろう。だが、それでも集客面の不安はぬぐえず、こんなキレイごとで運営サイドが大赤字になりかねない決断を下すとは思えないが…。

men's Pick Up