この筆者が……。多少の不細工ちゃんではびくともしない筆者が……。女性の容姿を気にすることなく、股を開いてさえくれれば大喜びするこの筆者が……。
激昂である。まさに怒髪天を突く勢いで、頭皮がチリチリと熱くなってきた。いまこの場で「クリリンのことかぁっ!」と叫べば、スーパーサイヤ人になれそうなほどだ。
しかし、ここはナメック星ではなく、池袋の繁華街のど真ん中。ここで奇声を発して暴れようものなら通報されかねない。グヌヌとこらえながら子豚を観察してみる。
顔はというと女子プロゴルファーの古閑美保を小さくして二周りほど肥えさせた感じ。だが、バストはパンパンに張っていて1メートルクラスの爆乳に見えなくもない。
まあそんな容姿の女性はそんなに珍しいものではない。これ以上に酷い化け物と一戦交えたことも二度や三度ではない。なにが許せないかというと、その表情である。
さきほどもお伝えした通り、なぜか初っ端から不機嫌オーラ全開でそれを隠そうともしていないのだ。おいおいおいおいおい! 不機嫌になるのはコッチのほうだっての! なんでお前が苦虫を噛み潰したような顔してんだよ!
ちづからのメールは絵文字満載で本当に可愛らしい感じだった。だのにだのにだのになぜ? ああ、こりゃ業者に仕込まれた家畜なんだろう。こんなデブ、こんな不細工、誰が抱くかってえの。
だが、これも社会勉強。
怒りでハラワタが煮えくりかえりそうな筆者だったが、こんな精神状態で交尾してみたらどうなるのだろう、と興味が湧いてしまったのだ。それにこんな相手だったら遠慮容赦なく、その爆乳を力いっぱい揉んでみることもできそうだ。
ゴクリと固い唾を飲み込んで覚悟を決める。
「あ、ちづちゃん? 今日はよろしくね」
「どうも。じゃこっち」
そう言うと、筆者を先導する形で歩きはじめる糞豚。もうこのあたりにくると筆者の精神状態は達観していた。
ああ、今日はこういうプレイなんだ。こういういクズ豚との出会いがあるからこそ、当たりを引いたときの喜びが大きくなるってものだろう。
歩いて数分ほどでホテルに到着。そこは付近に受付のある即尺デリヘルや、本番をさせてくれる女性が数多く所属している某人妻ホテヘルがよく指定してくる安ホテルだった。
フロントに向かうと、慣れた感じで受付のおばちゃんに声をかけるちづ。
「2時間、休憩で」
おばちゃんが差し出した鍵を受け取った筆者は、2時間分の料金をそこで先払い。そして二人でエレベーターに乗り込む。
すると、エレベーターの中でちづが突然独り言のようにしゃべりだしてきた。
「いやあ、昨日ストレッチやりすぎちゃって筋肉痛なんだよね」
「ふーん、そうなんだ」
ずいぶんと下手な芝居である。こうやって筋肉痛アピールをするってことは、後の交尾に備えての伏線のつもりなんだろう。身体が痛いから色んな体位ができないと言い訳にするつもりってことだ。
はいはいはいはい。どうか安心しろやゴルぁ。お前見たいな豚を相手にくんずほぐれつするワケないっつうの!
こうして部屋に到着し、別々にシャワーを浴びてベッドイン開始。