【ネットナンパ】おかちめんこの女性にマジ惚れ寸前!!

llustrate by ながおか

 2013年は数多くの出会い系サイトが摘発されていた。それに伴い、真っ当に商売していた出会い系サイトも及び腰になってしまいサービスを閉鎖したところも数多くあったのだ。

 ま、それはあくまでも「出会い系サイト」のお話。筆者トコショーが愛用している「出会える系サイト」とは似て非なるもの。その証拠に、筆者の愛用サイトは2014年になっても通常に運営されている。

 本当に【出会える】ので詐欺でもなく、消費額も一人の女性と出会えるまで最大でも数百円程度なので悪質でもない。まあ、業者が数多く棲息しているというデメリットも確かにあるのだが、それは必要悪と割り切るしかないだろう。

 そんなワケで年始早々から出会える系サイトの物色に余念がないトコショーなのであった。

 
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山手線内で逢いたいです。。。。 
 

今夜、終電までの時間限定ですが、楽しくお会いできる人を探してます。 
 
人見知りするほうなので、積極的にしゃべってもらえると助かります。 
 

顔は悪くないと思っていますが、ギャル系ではありません。
ギャル好きな人には向きません。 
 
ポチャではないですが、クビレがあるわけではありません。
スレンダー好きな人には向きません。 
 

書込み日時:1/* 17:37
受付メール数 :1/5 
 
♀ノコ
20代前半
150~154cm
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 筆者が一番ヘビーローテで愛用している【ワクワクメール】の掲示板で、こんな書き込みに遭遇した。人見知りだの、ギャル系ではないだの、クビレがないだのと随分自虐的な内容だ。

 しかし、だからこそ異彩を放っており、筆者の琴線に触れたのである。

 このノコちゃんなる女性は、当然のように写メも公開しておらず容姿は一切不明。プロフィールでは3サイズもヒミツとなっていた。

 
 ヨシっ! 2014年の行く末を占う意味でもこの正体不明のコに会ってみるか! と、おみくじ感覚の軽いノリでアプローチすることにしたのである。

 
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こんばんは、ノコさん。
新宿の会社員ショーイチ、36歳です。 
 
ここ半年くらい仕事が忙しくて、まったく女性と接する機会がありませんでした。 
 
久しぶりにこのサイトに接続して、一番最初に見かけたのがノコさんの書き込みだったんです。 
 
私はギャル系が苦手で、痩せてる女性にも興味がありません。 
 
だから、ノコさんの書き込みにピンときちゃいました!! 
 
ぜひ楽しくお会いしたいです!! 
 
詳しい内容とか条件を聞かせてもらえたら嬉しいです。
あ、お返事もらえたら私の写メを送りますね。 
 
それを見てから検討してもらえればと思います。
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 ノコちゃんに安心してもらうため、ちょっとクドイ内容となってしまった。しかし、あれだけ後ろ向きなコにアプローチする場合はこれくらいがちょうどイイのだ。

 そんな筆者の思惑が的中したのか、5分も経たないうちにノコちゃんから返信が届いた。

 
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こんばんは、ショーイチさん。 
 
すごく誠実そうな人で安心しました。
今から新宿に行けますので、お約束したいです。 
 
あ、私は写メがないのでショーイチさんの写メは結構です。
私だけもらっちゃうのはなんか悪いので……
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 うーむ、よほど容姿に自信がないのだろうか。筆者はノコちゃんの写メを要求する気は無かったのだが、わざわざ向こうのほうから念を押してきた格好だ。

 こちらとしては、当たるも八卦、当たらぬも八卦の博打感覚なので、ここまできたら押し切るしかないだろう。すでに賽は投げられたのだから!

 
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お返事ありがとう! ノコさん。 
 
では新宿でお会いしましょう!! 
 
私は既に新宿にいるので、ノコさんが来るまでノンビリと待ってますね。 
 
あ!
いらないと言われましたが、念のため私の写メも添付しておきます。
ノコさんの写メは結構ですので、気にしないでくださいね。
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 こんな具合で数通ほどメールを交換して、無事に約束が成立したのであった。

 待ち合わせ場所のアルタ付近にある靴屋の前で待っていると、時間より数分早く一人の女性が現れた。メールで聞いていた通りの服装なのだが、顔を下に向けた状態で近づいてきたのである。そして、筆者の目の前に立つと初めて顔を上げた。
 
 
 
 
 ぐぬぬぬぬっ!
 
 
 
 
 た、たしかにギャル系ではない。色白で細い目で面長でしもぶくれ……、百人一首の札に描かれている姫のような顔立ちだったのである。
 
 
 
 
 古風にもほどがあるだろ!
 
 
 
 
 ビシっと突っ込みたくもなったが、時代が違えば美人と言われていたかもしれない。それに女性を容姿だけで判断してしまうほど筆者のケツは青くない。一番大事なのはセックスの相性なのだから。

 ヨッシャ! やったるで、やったるで、やったるで! と気合を入れ、スイッチを入れることにした。

 
「こんばんは、ノコちゃんだよね?」 
 
「は、はい」 
 
「サイトで約束していたショーイチです。どう? 写メ通りかな?」 
 
「はい。あ! 眼鏡かけてるんですね」 
 
「あ、そうだったね。送った写メは眼鏡かけてなかったね。こんなんだけど俺でいいかな?」 
 
「は、はい。あ、あのショーイチさんのほうこそ、私で大丈夫ですか?」 
 
「もっちろんだよ! 俺、昔から肌の綺麗なコが大好きなんだ。ノコちゃんもよく肌を褒められるでしょ?」 
 
「いえ、あ、はい。たまに言われます」 
 
「でしょ? 色白で肌の綺麗なコを嫌いっていう男がいるわけないよ」 
 
「あ、ありがとうございます」

 
 我ながらよく動く舌だと感心してしまう。ま、嘘八百を並べ立ててるわけでもなく、少々大げさに表現しているだけなので罪悪感も覚えない。

 それに筆者のような冴えないキモメンのおっさんに、これから股を開いてくれるかもしれない女性なのだ。大事に丁重に扱って気持ちをほぐしてあげるのがブサメンの勤めであろう。

 そんなワケで腫れものを扱うかのごとくノコちゃんをラブホテルまで先導した筆者であった。

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