意外とエロくない女子会VS意外とエロい男子会

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 「女子会」や「ガールズトーク」などの言葉が市民権を得て久しい。成人した大人の女性が、「女子」だの「ガール」だの名乗ることに違和感を拭いきれない人も多いだろう。しかし、ビジネスとしては格好の集客材料になっている。「女子会プラン」と称した飲食店のコースメニューや旅行ツアーなど、女性客にターゲットを絞った様々なサービスが、これでもかというくらい展開されている。

 女子会で語られるのは、いわゆる「男性がいる席では語りづらい話題」とされている。と、聞くとついオナニーやセックスの話題に花が咲き、酔いに任せて乳房の触り合いでもしているのかと、百合族的な妄想に股間を膨らませたくなるが、実際そういった下ネタ女子会は数える程度。

 まずオナニーの話題に関してだが、女子会で語られることはほぼないと言って間違いないだろう。女性とはプライドの高い生き物である。オナニーをしている=セックス相手がいない、というニュアンスになることを敬遠して、同性間でオナニー暴露をすることはまずない。もちろん、セックスしていてもオナニーもするものだということは、女性誌のセックス特集でもしょっちゅう取り上げられている。それでも、「女子会メンバー内に、オナニーしている=セックス相手がいないと解釈する者がいるかもしれない」という懸念から、オナニーが話題にのぼることはないのだ。

 ではセックスの話題はどうだろう? こちらに関しては、性に対してオープンなメンツなら話すこともある。と言っても、例の如く女性はプライドの高い生き物である。女子会で語るセックス話は、「自分にはセックスする相手がいる」という遠回しなアピールなのだ。セックスする相手がいるということは、「男性から“女”として見られている」ことを意味する。よって、セックス話といっても、要するに口説かれ自慢がほとんど。男性が想像するような、「私はクリトリスより膣の中が感じる」だの「騎乗位がうまくなるコツってあるかな?」などの話題はほとんど盛り上がらない。

 女子会で語られるのは、むしろ恋愛やエステの話題がメイン。「つまらん!」と思うかもしれないが、エステや化粧品の話題こそ、男性がいる席では語りづらいテーマである。男性が、女性の前で格闘技やゲームの話題を抑えめにするように、女性たちも気を遣って、恋愛やエステの話は避けているのだ。まとめると、女子会ではそれほど下ネタが語られていないという結論に達する。そもそも、下ネタを話すようなタイプの女性は、男性の前でも気にせずペニスだのセックスだの連呼する傾向が強い。よって、「下ネタを語りたいためにわざわざ女子会を開く」という感覚がないのだろう。

 むしろ、男性会のほうが、下ネタが交わされることが多い。いや、「男子会」というと語弊があるかもしれない。オトコ同士で集まって飲む際に、日本男児たる者いちいち「男子会」とは銘打たないのが普通である。とはいえ、同性同士だけで集まって飲むのも、決して薔薇族的な意味ではなく楽しいものだ。

 男子会で話題にのぼるのは、まずはなんといっても仕事の話。女性のように、生活において恋愛が占める割合が少ないので、おのずと仕事の話題になるのは当然である。将来展望や仕事に対するビジョンだけでなく、収入や仕事内容に関してボヤくことも。

 そして、フーゾクネタも男子会トークの鉄板である。優良店の情報交換だけでなく、地雷嬢にあたった際の自虐ネタなど、それこそ女性の前では語りにくいテーマだ。風俗店の情報は、インターネットが発達した今の時代、ネット掲示板などを覗けば簡単に閲覧することは可能である。しかし、どこの誰が書き込んだのかわからない情報はイマイチ信憑性に欠ける。それに引き換え、知った顔同士の男子会で交わされる情報は信用できるクチコミといえる。

 ほか、SNSのコミュニティ経由で、「デカチン自慢男子会」に参加したという強者も。そのコミュニティは、デカチン自慢男性以外にも、デカチン愛好家女性も入会可能だったとのことで、会には15人ほどが参加。女性のサポートを得て、勃起計測も実践した。「女性が混じっているなら男子会と言わないのでは?」というツッコミが入るかもしれないが、近ごろは女性コンパニオンを呼ぶ男子会もあるくらいなので、スルーしていただきたい。

 合コンに精を出すのもいいが、なかなか結果が得られず、出費ばかりかさむという男性は、男子会に目を向けては如何だろうか? 女性を悦ばせるようなオシャレな店をチョイスする必要もなし、安居酒屋で有料風俗店の情報交換したほうが賢明かもしれない。
(文=菊池 美佳子)

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