気持ちいい体位とイキやすい体位は別物!?

※イメージ画像 photo by christy_jenine from flickr

「セックスしたい女性と、カノジョにしたい女性は違う」

 よく聞かれる言葉だ。セックスだけなら、カラダも中身もエロい女性に越したことはない。だがカノジョとなると話は別。性格や価値観を重視するのは当然のことである。そういえば、美味しい料理と健康にいい料理も、実は別物だ。カロリー過多でいかにも健康に悪そうな料理に限って美味しかったりするものだ。健康を考慮した料理は、不味いとまではいかなくても、どこか味気なく感じたりする。

 性交体位も同様である。一般男女から意見を募ったところ、気持ちいい体位とイキやすい体位は別物のようだ。

 まずは男性陣の意見をご紹介しよう。イキやすい体位に、後背位を挙げる人が実に多かった。後背位のメリットは、なんといってもペニスを膣の奥深くまで挿入できること。また、正常位とは違う角度で擦れる感覚が新鮮で、イキやすいと主張する男性も。ほか、「正常位や騎乗位に比べて、体力的にラク」という男性も少なくない。正常位は、意外と腕力や腹筋を使うので、身体への負担も大きいのだ。「騎乗位ならラクなのでは?」という気もするが、女性側がよほどのテクニシャンでない限りは、男性が下から腰を駆使して突き上げることになる。これがけっこうハード。

 しかし騎乗位は、気持ちいい体位としては大人気だ。ポイントは、やはり視覚。快感は、肉体面の擦れ合いだけでなく、精神面も重要である。特に巨乳女性とのセックスでは、揺れるバストを下から眺められるのは、オッパイ星人にとっては最高のパノラマである。だからと言って、イキやすいかと問われると、「騎乗位では絶対にイカない」と断言する男性もいた。日本人女性は騎乗位に苦手意識を持つ人が多いことも影響しているのだろう。風俗嬢のようなセックスのプロフェッショナルは別として、一般女性相手に騎乗位でイクのは至難の業といったところか。

 では、正常位はどうだろう? 正常位とひとくちに言っても、身体を密着させてピストン運動するパターンもあれば、男性が上体を起こし、身体を離したパターンもある。女性の脚を持ち上げて突くことも。ほか、正常位だけでもかなりのバリエーションがあるので一概には言えないが、共通していえるのは、「気持ちいいのは、自分の感じるツボにあたりやすい角度の体位」、イキやすいのは「とにかく腰がつかいやすい体位」とのことだった。

 次に、女性陣の意見。女性から「気持ちいい体位」として圧倒的人気を誇るのが座位だ。「愛を感じる」という意見はいかにも女性らしいが、肉体的にはなんといっても密着感が気持ち良さをもたらしているのだろう。また後背位も、気持ちいい体位として人気のようだ。後背位は、愛を感じる体位ではないが、膣の位置が下付きの人が多い日本人女性にとっては、快感を得やすい体位であると想定される。

 だが、座位や後背位がイキやすいかと訊ねると、首を横に振る女性がほとんどだった。身体を起こした体勢よりも、寝そべった状態でのラクな体勢のほうが圧倒的にイキやすいというのだ。要するに、正常位ということ。なるほどと思ったのが、「女性がペニスによるオーガズムを得ようとする際は、気持ち良さだけでなく集中力も必要」という意見。集中するには、体勢はラクであるに越したことはないとのことだった。

 番外編として、ありえない体位の経験も募ったところ、「体力自慢の男性に、『押し車』をされた時はドン引きした」という女性がいた。「押し車」とは、四十八手のひとつで、まず女性が腕立て伏せの体勢になる。男性はその背後から女性の両脚を持ち上げて挿入し、そのまま前進するのだ。体育の授業でやった「手押し車」のセックス版である。最近は、現代人の健康志向で、スポーツジムに通う男性も増えてきているので、鍛えた筋肉を活かしたい気持ちはよくわかる。だが「押し車」は、女性に多大な負担をかけるので、筋肉自慢はご遠慮いただきたい。

 女性から男性に奇抜な体位を求めることはないだろうと思いきや、「どんなに小柄な女性でも、駅弁ファックはキツい」とのこと。大柄な女性は、自分のことをよくわかっているのか、駅弁ファックをねだることはないが、小柄な女性は「私なら大丈夫でしょう」というニュアンスなのか、無邪気に駅弁ファックを要求することが多いとのこと。お姫様抱っこに憧れるようなものだろうか? しかし、どんなに小柄だろうと成人女性を持ち上げるのはかなり辛い。もちろん、駅弁ファックでイクのも難しいし、気持ちいいかと問われるとよくわからない体位である。翌日の筋肉痛もハンパないようだ。駅弁ファックを求められたら、なるべくさっさと切り上げ、ラクな体位に移行するのが賢明である。
(文=菊池 美佳子)

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