SMプレイ以外にも「射精管理」は存在する!?

※イメージ画像:『射精管理おねえさん』より

 「射精管理」と聞くと、おそらく大半の人がミストレス(女王様)とマゾヒスト男性のSMプレイを思い浮かべるであろう。SMプレイにおける「射精管理」とは、例えば「週に何回射精して良いか」、もっと具体的に「何曜日に射精して良いか」など、要するに「どれくらい我慢すれば良いか」という命令に従うのが醍醐味である。しかし、マゾヒスト男性がミストレスの命令を守ったという証拠はない。「射精しませんでした」と、ウソをつくこともできるわけだ。「そんな口約束のプレイなんぞ、つまらない」と、一般の人は思うだろう。だが、SMの世界にどっぷり浸かっているマゾヒストなら、たとえウソをつくことが可能だとしても、ミストレスの命令を守ることに悦びを見出すのではないだろうか? 

 また、ウソをつくことのできない射精管理も存在する。ミストレスの前でオナニーをさせるか、もしくはマゾヒスト男性の嗜好に合わせた責めを行い、いずれにせよペニスをフルボッキさせる。そして、いざ発射という直前に射精を禁止するという、いわゆる「寸止めプレイ」である。ご存じのように、発射直前というのは快感がマックスに達しているのだから、その状態で寸止めさせられるのは悶絶の極み。しかし、こういったプレイに興奮を得るマゾヒスト男性にとっては、最大級の快感なのだろう。

 先述の2パターンは、いずれも「管理される側が望んだ行為」なのだから、第三者が口を挟む必要はない。だが、望まぬ射精管理下に置かれている男性もいるというのだから驚きだ。しかも、マゾヒスト男性ではなく、ごく一般的な男性の中にも射精管理経験を持つ人が存在する。

 SMプレイ以外の射精管理、それは浮気防止のために行うパターンが主流のようだ。夫や彼氏が他のオンナと関係を持たぬよう、毎日のように手コキなどで強引に射精させるのだという。マゾヒスト男性が受けている射精管理とは真逆の意味合いを持つ。毎日でなくても、例えばカノジョが旅行などに行く前に、集中的にセックスを求められグッタリしたという男性もいた。カノジョ自身の性欲を満たすためかと思いきや、「アタシが旅行中に浮気をしないように」という理由で搾り取られたらしい。先日も、通称・彼氏追跡アプリ『カレログ』が話題になったが、女性とは浮気を疑う生き物なのかもしれない。

 いや、浮気を疑われているのはまだマシなほうで、なんとオナニーすら認められていないという男性も少なくない。「アタシ以外で精子を出すのは全て浮気である」という持論なのか、夫や彼氏にオナニーしないよう要求している女性もいるのだという。「オナニーするくらいならアタシで抜いて!」と迫られ、渋々挿入したと聞くと、カノジョがいない男性は「なんと羨ましい!」と思うかもしれないが、実際はけっこう大変なものらしい。「するってことは、アタシに満足していないのね?」と言われても、オトコにとって、オナニーとセックスは全くの別物。オナニーについて男性に意見を求めたところ、「急にムラムラしたとき、夜中にカノジョを呼び出すわけにもいかず、その点オナニーは好きな時間にできる」「セックスは相手に対する気遣いが不可欠だが、オナニーは自分のペースで手軽に抜ける」「カノジョや妻には話していない嗜好に合わせたオカズを楽しみたい」などの意見が挙がった。

 オカズといえば、「オナニーしちゃダメ!」というほど厳しくはないが、オカズに注文をつける女性も存在するようだ。「オナニーするならアタシをオカズにして」「アタシも、オナニーのオカズはアナタよ」と言われても、「オカズくらい好きにさせてくれよ」とぼやきたくなるだろう。夫や彼氏が隠していたエロビデオに不快感を示す女性もいるが、実際にビデオに出演している女優とセックスできるわけではないのだから、少しは夢を見させてほしいものだ。

 また、子作り目的でオナニーを制限されている男性もいるようだ。排卵日前にオナニーされては、また1カ月待たなければならない、というのが理由とのこと。しかし、子作りのためのセックスと考えてしまうと、気が乗らないという男性もいるだろう。男女が愛し合い、その結果子どもができたというのが理想かと思う。「今夜は排卵日よ! だからセックスしましょう」という求められ方ではがっかりしてしまう。とはいえ、不妊に関する悩みは夫婦それぞれ。一概に決めつけることのできない、難しい問題であることは間違いない。

 さまざまなパターンの射精管理をご紹介させていただいたが、冒頭に挙げたSMプレイのように、当人が楽しめるものは別として、疑問を感じるようだったら、パートナーとの関係性を見直す必要があるだろう。
(文=菊池 美佳子)

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