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世界が注目するカルトスター逆輸入! "ムカデ人間第1号"北村昭博のポイズントーク


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カルト化がリアルタイム進行中の『ムカデ人間』ついに公開! 
花園神社(新宿)でヘビ女を見る気分で劇場へGO! ©2009 SIX ENTERTAINMENT

 最近、面白い映画に出会ってないという方に朗報っス! ポイズン度200%な激ヤバ映画、それが『ムカデ人間』だ。シャム双生児はホラー映画の題材として度々描かれてきたが、『ムカデ人間』に登場するドイツ人外科医ハイターはシャム双生児の分離手術に飽きてしまい、「人間を繋げてみたい」という願望に取り憑かれた恐ろしい男。NYから旅行中の女の子2人組、日本人ヤクザが次々と拉致監禁され、3人の口と肛門を一本に連結するという狂気の手術が行なわれる。そして誕生したのが合計12本足の"ムカデ人間"! 各国の映画祭で上映され大反響を呼んだ本作は、はやくも『ムカデ人間2』が製作され、あまりにインモラルな内容のために英国では上映禁止になったほど。『ムカデ人間』の日本公開に合わせて、"ムカデ人間第1号"を大熱演したLA在住の俳優・北村昭博が逆輸入来日を果たした。激ヤバ映画を生み出した監督トム・シックスの素顔、スタッフが泣き出したという撮影現場、そしてムカデ人間になった心境......etc。この1作でカルトスターとなった男の声を届けよう。

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劇中と雰囲気は異なるものの、鋭い眼光が印象的な北村昭博氏
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笑うと、その人柄の良さがにじみ出ます! 破顔一笑

──この夏最大の話題作『ムカデ人間』のタイトルロールを飾っての凱旋帰国ですね。

北村昭博(以下、北村) アハハ、ムカデ人間役で凱旋しました。いやぁ、でもうれしいですよ。こんな形で自分の出演作を日本のみなさんに紹介できるなんて(笑)。海外の映画に出ている日本人の役って、正直なところチョイ役ばかりでしょう。『ムカデ人間』はもうガツンって感じですよ。「火事場のクソ力じゃ~!」なんて日本語もバンバン使っているので、日本人が観ると、ひと粒で2度美味しいと思いますよ。

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劇中でも使用されるこのイラストが『ムカデ人間』のすべて!©2009 SIX ENTERTAINMENT
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どうですか、なんだか楽しそうじゃないですか? 当事者はイヤだけど ©2009 SIX ENTERTAINMENT

──北村さん、劇中では迫真の演技で日本人ヤクザを演じていますけど、普段はメチャメチャ陽気なんですね。元々は映画監督を目指して米国に渡って演劇学校を卒業したところ、俳優としてのオファーが来たわけですね?

北村 そうです、そうです。演劇学校を卒業して自主映画を製作したり、藤井隆さんが出演する情報バラエティー番組のディレクターをやったり、CM監督やったりしてたんですけど、全然お金にならなかった。それがテレビドラマ『HEROES』の第4シーズンにゲスト出演したら、1日の撮影で100万円もらえたんです。演劇学校を卒業してから6年間のトータルの収入より1日のギャラのほうが良かった(苦笑)。これはもう俳優でやっていくしかないなと。喰っていくことは大事ですからね。

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──全米の大人気ドラマ『HEROES』出演も、『ムカデ人間』がきっかけだったそうですね。

北村 えぇ、映画祭などですでに『ムカデ人間』の評判が広がり始めていて、ボクが『HEROES』にゲスト出演する際も、当初の脚本から書き直されたんです。会社のコピー機で自分のお尻をコピーして会社をクビになり、それを苦にして会社の屋上から36回も飛び降りてしまう"フェイマスバット(有名なオシリ)のタダシ"という役になったんです。"お尻"ですっかり有名になりました(笑)。米国のポップカルチャーシーンでは、『ムカデ人間』がよくネタにされていますね。『サウスパーク』の新シリーズにもムカデ人間が登場し、先頭は日本人でした(笑)。

──俳優・北村昭博も"ムカデ人間第1号"として注目の存在に。

北村 米国では毎月、各都市でホラー系映画のイベントが開かれているんです。ファンが集まって、グッズにボクがサインすると20ドルで売れるんですよ。『悪魔のいけにえ2』(86)の殺人鬼一家のチョップ・トップ役を演じたビル・モーズリーさんにもすごい行列ができていたので、「あぁ、これでオレも20年は喰っていけるなぁ」と安心しました(笑)。ビル・モーズリーさんとも、『マチェーテ』(10)に主演したダニー・トレホさんともイベントで仲良しになりました。米国での公開初日には劇場にクエンティン・タランティーノがわざわざ観に来てくれたんです。人がたくさん集まるから、劇場スタッフが「VIPルームへどうぞ」というので、タランティーノと一緒にVIPルームへ行ったら、ただの物置(苦笑)。仕方ないんで劇場のロビーでタランティーノと過ごしました。高校のときに『パルプ・フィクション』(94)を観て、タランティーノに憧れていたんで、「お前の映画はファンタスティックだ!」と言われて、チョーうれしかったですよ。舞台あいさつで「みなさんこんにちは~、マザーファッカー!」ってあいさつしたら、タランティーノもバカウケしてくれましたね。『ホステル』(06)のイーライ・ロス監督も『ムカデ人間』を気に入ってくれて、メル友です。『ショーン・オブ・ザ・デッド』(04)のエドガー・ライト監督や主演のサイモン・ペグともツイッター仲間。ムカデ人間やって、本当よかったですよ~!

■トム・シックスは変態? それとも天才監督?

──"ムカデ人間"が縁で、いろんな人たちと"繋がり"ができたんですね。とはいえ、最初に脚本を渡されたときは「ヤバい映画だ」と思いました?

北村 『硫黄島からの手紙』(06)を手掛けたキャスティングディレクターの高田ゆみさんから、「まず台本を読んでみて、それからオーディションを受けるかどうか考えて」と言われたんです。それでヤバい映画なんだなと分かりました(笑)。台本には「The Human Centipede」とタイトルが打ってあって、人間ムカデ......何だ? 台本を読んでみたら、お口とお尻を繋ぎ合わせるなんて書いてあるから、もう爆笑しました。笑うしかなかったですね。それでオランダにいたトム・シックス監督とスカイプで面談したんです。トム監督はムカデ人間のイラストを見せながら、「ユーはムカデ人間の先頭で、ユーのお尻に2人のビューティフルガールがくっつきます」と説明したんです。その瞬間にオレ、ガッ~と燃えてきて、「ユー・アー・ジニアス! やらせてください!」と叫んでました。トム監督はニコニコ笑ってました。

──面談の時点で、すでにおかしなことになってますね(笑)。オランダで行なわれた撮影はどうでしたか?

北村 台本には設定だけ書かれていて、具体的なセリフは書いてなかったんです。ちょうど日本にいるオカンが『ホステル』を観たばかりだったこともあり、現場に行って拉致拷問されたら怖いなぁとか、ゲイロマンものだったら嫌だなぁとか悩みましたね。キャスティングディレクターの高田さんからも「現場に無事に着いたら、まず確認のメールをちょうだいね」とか言われたし(苦笑)。でも、現場に入ったら、トム監督はニコニコしてるし、一切ネガティブなことは言わないし、プロデューサーのイローナ・シックスはトム監督の妹さんなんですけど、若くて美人だし(笑)。すごくプロフェッショナルな現場でしたね。安心しました。ムカデ人間のシーンの後には、ホテルにマッサージも呼んでもらえたんです。

──オランダ人監督のトム・シックスってどんな人? やっぱり変態ですか?

北村 あぁ、確かにそうかもしれません(笑)。撮影現場で初めてムカデ人間のシーンを撮ったとき、スタッフが泣いていました。トム監督、スタッフには今回の内容を秘密にしていたんです。トム監督は過去にもヤバい映画をオランダで撮ったことがあるみたいで、それで『ムカデ人間』の内容がバレないよう、極秘に撮影を進めていたんです。ムカデ人間が初めて登場する場面で、カメラマンのアシスタントが号泣しながらカメラのピントを合わせていました。そんな現場で、トム監督は目を輝かせながら「ビューティフル!」って言ってるし。それを見て、思わず「うわ~、変態だぁ」と思いましたね(笑)。トム監督はドSでしょう。でも、現場ではニコニコ笑っているんで、それ以上おかしなことにはならないんです。結局、『ムカデ人間』はいまだにオランダでは上映されていないみたいですね。

──世界で初めてムカデ人間になった瞬間の心境を教えてください。

北村 そうですね、人間ではない、何か素晴らしい別の生き物になったような不思議な解放感を感じましたね。ボクはムカデ人間の、いわば"顔"ですよね。みんなムカデ人間と聞くと、ボクの顔を思い浮かべるわけでしょ。米国に来て、ずっと演技の勉強してきたことの全てをぶつけたかいがありましたね。カルト的な存在に自分がなったという喜びと、これまでの日本人俳優のイメージを突き破るチャンスが開けたんじゃないかという思いも感じましたね。

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まさにムカデ人間の"顔"を見事に演じきった北村氏。©2009 SIX ENTERTAINMENT

──脚本にセリフが書いてなかったとのことですが、全編アドリブ?

北村 俳優がその場面に合ったセリフを考えて、トム監督が採用したら撮影するという形ですね。ボクが考えた日本語のセリフは、トム監督は「グレート!」と大喜びして全部OKでした。今回、拉致される日本人をヤクザ風にしたのもボクのアイデアです。YouTubeで亀田親子とやくみつるさんが大ゲンカしてるのを見て、すっげえ面白いなぁと思って、亀田パパを参考にして関西弁でまくしたてるヤクザ男を演じたんです。亀田パパって、どこか憎めないかわいい部分があるじゃないですか。「なんじゃ、オリャ〜!」とか叫んでいる男がオシャレなヨーロッパ映画に出たら笑えるなぁと。『ムカデ人間』はもちろんホラーなんだけど、どこかヒューマンな部分を入れなきゃ面白くないなと思ったんです。ボクのその考えにトム監督はすごく賛同してくれました。

──ホラーとコメディーは、まさに表裏一体の関係。

北村 だと思います。でも、コメディーだからと言って、ふざけた演技をするつもりは全くなかったんです。真剣にやることが大事でしたね。自分で自分を追い込んでました。泊まっていたホテルの近くの牧場に羊がいたんですが、白い羊の中に黒い羊が混じっていたのが悪魔の羊に思えてきて怖かったですもん(苦笑)。役に成り切って、魂削ってましたね。狙いどおり、ヤクザ男の登場シーンは米国ではドッカンドッカン沸きました。

■"ムカデ人間"の配列順には、大きな意味があった!

──トム監督は日本文化に対して、独特な思い入れがあるようですね。

北村 ジャパニーズ・ホラーが大好きなんですよ。『ムカデ人間』のレビューで、三池崇史監督の作品と比較されて喜んでました(笑)。ムカデ人間の先頭に日本人を選んだのは、言葉が通じないからです。ボクが面白いなぁと思ったのは、トム監督は言葉の通じない"新しいペット"を作りたかったということですね。それを知って、「深いなぁ」と思いました。『ムカデ人間』はひとりの男が自分の秘めた夢を実現させるという一種のファンタジードラマでもあるんです。

──キスシーンの際、男優はエチケットとして歯を磨くとか聞きますけど、ムカデ人間で女優たちと繋がる際に、気を付けたことはありますか?

北村 それぞれお尻の部分には型取りしたフェイクのお尻をおつむみたにハメて、直接肌が触れ合わないようになっていたんです。もし仮にボクがちょっと漏らしても、繋がっている女優さんには臭わないようになっていました。まぁ、ボクも清潔さが身の上の日本男児なんで、ムカデ人間のシーンの前にはシャワーを浴びるようにしていましたけど。でも、ムカデ人間になって階段を登るシーンは、「オレが階段から滑り落ちたら、後ろの女優さんの首の骨が折れるな」と緊張しました。そのうち女優さんのほうも慣れてきて、ボクのお尻の上にアゴを載せて休んでましたね。おいおい、オレの尻の上で休むなよと(笑)。

──北村さんのお母さんは、『ムカデ人間』はもうご覧になった?

北村 はい、2010年の「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」でプレミア上映されたときに、高知から観にきてくれてメチャクチャ喜んでくれました。うちのオカン、京都大学出身のインテリで、ボクが「映画監督になりたい」と言ったときに、「どうせ目指すなら、世界を目指せ」と米国に送り出してくれた人なんです。ホラーものが大好きで、夕張で再会したときも「これ、面白いから読みなさい」って、ホラー小説『粘膜人間』を渡されました(笑)。『粘膜人間』が映画化されるときは、河童の役で出演したいですね。角川ホラー文庫だから、角川映画ですかね? 角川映画の方、ぜひよろしくお願いします(笑)。トム監督も『ムカデ人間2』の後は、いよいよハリウッドでメジャー系の作品を撮るみたいなんで、"天才変態監督"のトムにもちゃんと付いていこうと思います(笑)。

──映画監督を目指して渡米し、俳優としてチャンスをつかんだわけですが、今後は?

北村 そうですね、運命って分かんないですよね。でも監督としての勉強を積んできたことが、今回の『ムカデ人間』ではすごく役立ったと思います。将来、チャンスがあれば監督をやりたいと考えていますけど、自分の企画を通すにも知名度が求められるので、とりあえず今は俳優として頑張って名前と顔を売ろうと思います。海外でキャリアを積んでも、日本に戻るとイチからやり直さなきゃいけないみたいなところがありますよね。そーゆー窮屈なヒエラルヒーは、ぶっ壊してやりたいですね。アハハ、あんまりエラそうなことを言ってると、自分が潰されちゃうから、もう少し大人しくしとかないとダメですよね(笑)。とりあえず、今は『ムカデ人間』が日本でどのような反響を起こすのか、楽しみで仕方ないんですよ。みなさんも、ぜひツイッターで『ムカデ人間』と繋がってみてください!
(取材・文=長野辰次/写真=尾藤能暢)

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北村昭博(きたむら・あきひろ) 1979年高知県高知市生まれ。高校卒業後に渡米し、ビバリーヒルズ・プレイハウスで演劇と監督術を5年間学ぶ。LACC映画学科在学中に『PORNO』(04)で脚本・主演を兼ねて映画監督デビュー。米国で劇場公開され、DVD配給されている監督第2作目の『I'll Be There With You』(06)では、LA Indies Award最優秀新人賞を史上最年少で受賞。米国の人気リアリティー番組『New York Goes to Hollywood』や『From G's to Gents』で暴力的な日本人を演じて注目を浴び、『ムカデ人間』に抜擢された。『HEROES ファイナルシーズン』にもゲスト出演。

『ムカデ人間』
7月2日シネクイントにてレイトロードショー(全国順次)
監督・脚本:トム・シックス
製作:イローナ・シックス / トム・シックス
撮影:グーフ・デ・コニング
音楽:パトリック・サヴェージ / オレグ・スピーズ
編集:ナイジェル・デ・ホンド
出演:ディーター・ラーザー / 北村昭博 / アシュリー・C・ウィリアムス / アシュリン・イェニー
配給:トランスフォーマー

2009/オランダ・イギリス合作/英語/90分/カラー/HD/ステレオ/R-15
公式HP:http://mukade-ningen.com/
Follow me!:ムカデのつぶやきhttp://twitter.com/#!/mukade_ningen

ムカデ人間 - 映画ポスター


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