絶好調の吉瀬美智子に降り掛かった災難! 代表作の続編は封印か?

haganeonna0624.jpg※画像は「ハガネの女」公式HPより

 昨年5月から7月にかけて放送されていたドラマ『ハガネの女』(テレビ朝日系)の続編である『ハガネの女 シーズン2』が6月16日に最終回を迎えた。主演の吉瀬美智子は2009年に放送されていた『BOSS』(フジテレビ系)に監察医の奈良橋玲子役としてレギュラー出演していたが、この続編である『BOSS 2ndシーズン』第1話(4月14日放送)において「ハガネの女になる」という台詞を残し、寿退社。その直後、4月21日から『ハガネの女 シーズン2』がスタートした。『BOSS 2ndシーズン』での台詞はそのまま『BOSS』シリーズと決別し、自らが主演を務める『ハガネの女』に専念する、といった意味合いが込められていたのだろう。

 吉瀬が並々ならぬ決意で臨んだ『ハガネの女 シーズン2』は、最終回の視聴率は7.3パーセント、平均視聴率も同じく7.3パーセントであり、30日の最終回を目前にした現在、すべての回で視聴率10パーセント以上をキープしている『BOSS 2ndシーズン』と比較すると、いささか振るわない結果となっているが、吉瀬の凛としていながらもサバサバした雰囲気は、劇中のハガネこと芳賀稲子の役どころにマッチしていたのではないだろうか。

 そんな『ハガネの女 シーズン2』をめぐり、原作者と制作サイドに問題が発生しているという。23日、原作者の深谷かほる氏が公式ホームページに、原作者を降板し、クレジットも削除したことを表明した。さらにはDVDを含むビデオグラム化、モバイル配信、インターネット配信についても反対の姿勢を示している。深谷氏はホームページ上で、「これは主に第2話の、教師としょうがい児童と保護者の描写に同意しないからです」と大まかな理由を説明しているが、詳細については明らかになっていない。

 深谷氏が主な問題だとしている第2話は、ハガネが受け持つことになったクラスに、分割統合によって新たに8人の生徒が転入してきたところからスタートする。そのうちの1人、友喜くんはアスペルガー症候群であり、クラスで問題を起こしてしまう。果ては友喜くんをクラスに残すかどうか、多数決で決める……といった内容だ。

 この放送後、ドラマのホームページ上に設けられたBBSには「自分自身アスペルガーの子どもを持つ親としては残念な内容でした」「私もアスペルガーの子どもを持つ親ですが、親の気持ちが理解出来てないと思います」「とも君みたいなしゃべり方はしません」など、制作サイドの、アスペルガー症候群をめぐる描写について疑問を呈する声が複数、投稿されている。今回原作クレジットの削除を申し入れた深谷氏も、この描写について納得できないところが大いにあったのではないかと推測される。

 また、深谷氏が同時にDVD化などについても反対の意思を表明しているが、これにより『ハガネの女』シーズン2はDVD化されない可能性も高くなってきた。テレビ朝日の視聴者窓口も苦しそうに答える。

「出ない可能性が高いですねぇ……」

 発売されないことが決定されれば、おそらく現在「テレ朝動画」にて配信している同ドラマも配信がストップされる可能性が高いだろう。そうなれば、この『ハガネの女 シーズン2』は地上波での放送が最初で最後の幻のドラマとなってしまう。

「先生モノは古くは『金八先生』のように息の長いコンテンツ。『ハガネ』も、シーズン3、4、うまくいけばそれ以降も……と制作サイドは考えていたでしょうね。吉瀬はそんな息の長い先生モノの主演としてせっかくの当たり役をつかんだのに、もう続編が作られることはなくなってしまった。今回のことに一番がっかりしているのは吉瀬本人じゃないでしょうか」(芸能ライター)

 そもそも吉瀬は「Domani」(小学館)での専属モデルなど、長い間モデルとしての活動が主となっていた。その後、30歳をすでに過ぎてからドラマ『LIAR GAME Season1』(フジテレビ系・2007年)へ出演したことで注目を浴び、演技に本腰を入れ始める。女優としてのキャリアは長くはないが、大人の魅力と美貌を活かし、着実に成長を遂げており、モデルから女優へと転向した成功例のひとつだ。そしてやっと「ハガネ」というハマり役に巡り会ったにもかかわらず、残念ながらこのような騒動となってしまった。吉瀬にとっては完全なとばっちりであるが、今後また彼女にぴったりな役に巡り会えることを期待したい。
(文=ひじかた☆さとし)

『ハガネの女 1』

 
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