最高月収1,500万円! 芸能界で勢力を伸ばす読モたち

 9日深夜に放送された『くだまき八兵衛』(テレビ東京系)で人気読モの小森純が月収を暴露して話題になっている。「最高月収ですよ、いろいろ重なって」と言いながら彼女が提示した金額は1,500万円。超売れっ子と言っても言い過ぎではない彼女ならコレくらいもらっても不思議ではないのかもしれないが、読者モデルというくくりで見れば破格の金額と言えるだろう。それは同番組に出演していた、ほかの読モたちの反応を見れば明らかだった。

 さらにこの日の放送では、テレビなどで活躍する人気読モの鈴木奈々やLieらが登場。彼女たちの下半身事情や互いをののしり合う刺激的な内容が放送された。特に”お姉系読モ”の代表格として知られ、雑誌「EDGE STYLE」(双葉社)などで活躍するLieは、連日のクラブ通いを宣言し、「1週間ヤラナイとおかしくなる」と発言。鈴木奈々は小森に「お前の男もブス!」と散々な罵倒を浴びていた。

 まさに言いたい放題の内容となったこの日の『くだまき八兵衛』。彼女たちの歯に衣着せぬ言動の数々には、ある種の爽快感が漂う。マツコ・デラックスやミッツ・マングローブにも同様に感じるその放埓な印象は、芸人にも俳優にも小粒がそろう近ごろの芸能界において彼女たちが重宝されている理由なのだろう。

 そもそも”読モ”とは、主に女性ファッション誌などで活躍するモデルのうち一般読者(学生やOL)として誌面に登場する読者モデルのこと。一般にその出自は、誌面のモデルに読者を起用して1980年代次々と創刊された全国のタウン誌にあると言われている。当時の代表的読者モデルといえば、雑誌「Olive」(マガジンハウス、2003年に休刊)で活躍した元横綱・若乃花の元妻・花田(旧姓:栗尾)美恵子。篠山紀信の寵愛を受けたという彼女は、同誌の専属モデルよりも高い人気を獲得し、現在のカリスマ読者モデルのはしりとなった。

 その後2000年代に入りブログなどのネット環境が整うと読モたちは存在感を増し始める。冒頭で紹介した小森純も自身のブログが炎上して注目を浴び、それがテレビ出演のきっかけとなったと話している。

「読者モデルというのは、あくまで読者の代表ですからね。完璧なスタイルや抜群の容姿で活躍するステージモデルとは根本的に違います。一般読者が背伸びしてギリギリ届く範囲にいるのが、読モと呼ばれる人々と言えるでしょう。ギリギリ届きそうに見えるからこそ、彼女たちの紹介する洋服や化粧品が売れるわけです。そしてその親近感というのが、彼女たちがさまざまなメディアで活躍していける理由なのではないでしょうか」(芸能ライター)

 09年には、読モ出身ではないが、今ではギャル社長として有名な藤田志穂が”ギャル革命”の旗印を掲げ農業にいそしむ”ノギャルプロジェクト”を開始。多くの読モが参加してシブヤ米を収穫・販売した。エコや地域活性化という社会風潮ともマッチしたこのプロジェクトは、ビジネスとしても成功。前記したLieなどは魚料理を紹介するウギャルとして活動している。

 彼女たちはモデルという職業でありながら、さまざまな場面で活躍する。それは、彼女たちがモデルでありながら読者でもあるというあいまいな存在だからだろう。あいまいさは不安定な要素だが、それを逆手に取れば何でもできるということにもなる。だから彼女たちは農業や漁業に手を出し足場を固めようとする。しかし、もともとが一般視聴者と同じ目線を持つ彼女たちは自由で奔放な発言を繰り返す。プロ意識に欠けると言えばそれまでだが、そのプロ意識の無さこそが彼女たちの魅力となっているのだ。
 
 80年代から活躍している読モとはいえ、現在活躍する読モたちは独自のメディアと実行力を持ち、以前とはまったく別の種類だと言える。今の読モ文化は、まだまだ道が開けたばかり。今後さらに芸能界をはじめ、あらゆる場面で活躍することだろう。ただ、たとえ読モの社会的地位が向上しても、今の奔放な態度は忘れないでほしい。
(文=峯尾/http://mineoneo.exblog.jp/
著書『松本人志は夏目漱石である!』(宝島社新書)

『ドエロ読者モデルたちの激しすぎるSEX』

 
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