レズビアンの若干憂鬱な日常 第2回

AVから感じる違和感!? レズビアンのセックスは意外とシンプル

rezu0422_02.jpg※イメージ画像 photo by cdgjerlynn from flickr

 私の趣味のひとつに、AV鑑賞がある。なかでもレズビアン物のAVは、アナル物と並んで、好きなAVジャンルのツートップである。私にとってのAV鑑賞は、映画鑑賞と同じようなものだ。男性のように「ヌく」ことを目的として見るのではなく、単純な娯楽として見る場合、レズビアン物とアナル物は見せ方が派手なものが多く、面白い。

 さて、そうしてレズビアン物AVを見ていると、いつも思うことがある。実際のレズビアンのセックスは、こんなに複雑じゃないぞ、と。

 AVにおいて、最も重要視される行為は、やはり挿入だろう。しかし、レズビアンの場合、入れる所は2つもあるが入れるモノがない。だからAVでは、突然男性が登場したり、双頭ディルドが出てくる。または、片方の女性がペニスバンドを装着したり、バイブをお互いに入れっこするなどのプレイが行われる。だが、私が日常的に行っている彼女とのセックスでは、そういった物はまったく登場しない。使用するのは指と舌だけ。シンプルなものである。

ほかのレズビアンから経験談を聞いたり、サイトを見たりした結果、道具を使わないのは私たちだけではないようだ。むしろ、使わない方が一般的と言える。

 その理由としては、

1.道具を使わなくても、十分すぎるほど満足感を得られるから。
2.道具を使うこと自体に抵抗があるから。そもそも買おうとも思えない。
3.ローターなどはいいが、ペニスの代用品としての道具は屈辱的に思える。

 
 などがあった。
 
 ちなみに、私たちカップルの理由は1に当たる。過去にペニスバンドを使って挿入を試みたこともあった。だが、私は男性と付き合ったことはあっても(レズビアンの自覚が薄いころに何人かと付き合ってみた。が、どの人とも数カ月しか続かなかった)、挿入を伴うセックスの経験があまりなかった。そのため、市販のペニスバンドでは大きすぎて(太さ4.5cm、長さ20cm程度。今思えば、どうしてそんな物を選んだのか……)、どうにか入ったものの痛くてしょうがない。

 そして、彼女はそんな私よりもさらに経験が少なかった。そのため、入り口あたりに押し当てただけで、「痛いって! ムリムリムリ!」というありさまだった。それ以降、ペニスバンドは封印されている。高かったしもったいないが、仕方ない。

 また、おそらく「見た目が派手」という理由でAVに登場しがちなプレイが、「貝合わせ」である。しかし、これを行っているレズビアンも、現実にはそうそう居ないだろう。

 一応解説しておくと、「貝合わせ」とは、互いの性器をこすり合わせて快感を得る、というプレイである。確かに、男女または男性同士ならば、お互いの性器をこすり合わせるのは簡単だろう。しかし、女同士だと、よほど身体が柔らかくない限り、性器を密着させることすら難しい。さらに快楽を得られるほどこすり合せようとすると、とんでもなく柔軟な肉体と有り余る体力が必要なのである。

 さて、私たちカップルの通常のセックスは、攻守交代制である(ちなみに、攻める側であるタチと、受ける側であるネコが固定されているカップルも相当数居る)。私が彼女を愛撫して、彼女がイッたら、今度は私が攻められる側になる。どちらかの体力が尽きたところでやめる。これが私たちのセックスだ。実にシンプルである。

 女同士のセックスの良いところは、身体の仕組みが同じ者同士だということだ。相手を攻めていても、その快感がダイレクトに想像できる。そのため、攻めながら攻められているような感覚になり、精神的にも快感を得やすいのだ。
 
(文=嶋陶子/レズビアンライターの普通な日々

嶋 陶子(しま・とうこ)
某文系大学卒業後、婦人服の販売員として働いていたが、全く向いていないことを悟って辞職。ライターの道に入る。レズビアンであり、女性パートナーと同棲中。

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