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アジアブームに乗って男を買った日本女たちの現実


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映画『ダーリンは外国人』劇場配布用チラシより

 マンガ家・小栗左多里が、外国人の恋人との生活を描いた人気コミック『ダーリンは外国人』(メディアファクトリー)が井上真央主演で実写映画化されるなど話題を集め、若い女性たちの間で国際結婚への関心が高まっている。

 日本人が考える国際結婚というと、基本的に欧米人との結婚をイメージし、何だかオシャレな印象もある。しかし、90年代~00年代のアジアブームの頃に、東南アジアで現地の男性と国際結婚した日本人女性が意外に多いことは、あまり知られていない。

 東南アジアというと、マレーシアなど裕福な国もあるが、タイ、カンボジア、ベトナムなど発展途上の国が大半。驚くことに、そういった経済的に恵まれていない国に嫁いだ女性が多いのだ。

 東南アジアを旅すると、現地の庶民や旅行者の足となるトゥクトゥク(三輪タクシー)やバイクタクシー(バイクの後ろに客を乗せて走る)、シクロ(自転車タクシー)などが走っているのを目にする。これらのドライバーたちは薄給で、営業中にケガをしても病院に行く金すらないという者もいる。彼らは猛烈に働きながら、上級職であるタクシー運転手になることを目指しているが、例えばカンボジアのバイタク運転手の場合は日給10ドルほど。自分のタクシーが持てるようになるには、長い年月が必要となり、仮にタクシー運転手になったとしても、日本人から見れば驚くほど薄給だ。

 このように低所得である彼らだが、意外にも日本人の妻や恋人を持つことが多い。東南アジアの男性を"ダーリン"に選んだ日本人女性たちの多くは、元バックパッカー。格安チケットで海外へ渡り、リュックサック一つで海外を放浪するバックパッカーは、アジアブームの頃に急増し、海外で一人旅をする女性が珍しくなかった。

 どんなに旅慣れても、見知らぬ土地での一人旅は寂しくなるもの。現地のドライバーやガイドたちは、そんな彼女たちに優しく声をかけて親しくなる。彼らが日本人女性に近付く目的の大半は、もちろんお金だ。恋人関係になれば金銭的な援助を求めてくるし、日本人と結婚となれば現地人にとって経済的メリットは大きい。

 だが、彼らは恋人関係を築くまで、そういった狙いを表に出さず、「きれいだ」「かわいい」と女性を褒めまくり、結婚してほしいと言い続ける。現地の若いドライバーたちは、日本人女性と見れば声をかけてメアド交換してリスト化し、求愛のメールをコピペして一斉に送信するなど、日本のホスト顔負けの"営業"をしているのだ。褒められたり優しくされることに慣れていない日本人女性ならば、彼らのトークに乗せられ、恋に落ちてしまっても無理はない。

 東南アジアの男性は、とにかく女性を褒めちぎる。褒められて嬉しくない女性はおらず、心を許すようになって、いずれは身体まで......。その場限りの関係と割り切る女性もいるが、真剣になってしまい、子供まで作ってしまうことがある。旅先で優しい男性と恋に落ちるという、運命的な出会いに魅力を感じる女性も多いのだろう。

 しかし、ドライバーたちは誰にでも声をかけているわけではない。よく観察すると分かるが、欧米や他のアジア地域の女性には声をかけず、それどころか彼女たちの前では萎縮した態度すら見せる。

 現地のドライバーに話を聞いたことがあるが、「日本人の女は落ちやすい」のだという。一時期、アメリカで日本人女性が「イエローキャブ(タクシーのように気軽に乗れる)」と揶揄されていたが、日本人女性旅行者はガードが甘いという認識は、残念ながら東南アジアでも共通しているようだった。

 それでも、女性本人が幸せなら他人がとやかく言うことではないが、現地の日本人妻が集まるカフェに行くと、どんよりとした空気が流れ、彼女たちの目には生気が無い。傍目で見ている限りは、とても幸せな生活を営んでいるようには思えない。

 その中の一人、30代の女性に話を聞いたことがある。

 彼女は大学時代にバックパッカーとなり、OLとして就職してからも、まとまった休みにはアジアを放浪していた。会社を辞めたのを契機に長期旅行に出た彼女は、カンボジアで出会ったバイタク運転手と親密になり妊娠。両親の猛反対を押し切り、国際結婚に至った。勘当同然となっているため、親からの経済的支援はない。現在は一人娘を抱え、夫の薄給だけで食いつないでいるようだが、電気すら安定していないボロアパート住まい。それでいて、カンボジアは今の日本では考えられないような亭主関白が一般的であり、彼女は苦労が耐えないのか、実年齢よりも老けて見えた。

 それでも彼女は「純粋なカンボジア人が好き」「私には東南アジアが合っているから」と、帰国するつもりはないようだった。

 中には純粋なカンボジア人もいるだろうが、この国際化の時代、旅行者が行くような都市に住む人々は、どこも変わらない。途上国だからといって、住人が特別に純粋だということはない。ブームに流される形でアジアに対する幻想が大きくなり、結婚・出産によって、後戻りできなくなっているのではないだろうかと感じた。

 もちろん、本当の幸せがどんなものかは、個人によって千差万別。他人には、うかがい知れない部分があるのだが......。

 彼女たちに幸せになってほしいと願うと同時に、日本の女性たちが今後、国際結婚や海外での運命の出会いに無闇に憧れたり、ブームに流されることで、後悔しても取り返しのつかない状況に陥らないことを祈りたい。
(文=ローリングクレイドル/Yellow Tear Drops

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逆のパターンも多そうですよね

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