第2回 テーマ【草食男子】

狩猟本能をなくした草食男子に明日はない!?(後編)

前回:狩猟本能をなくした草食男子に明日はない!?(前編)

 
―草食男子という言葉と同時に、恋愛にもセックスにも能動的な『肉食女子』と言う言葉も騒がれていますが、どう思われますか? 

杉 応援すべきことです!(笑) 女性が能動的なのは素晴らしい。もともと女性は好奇心旺盛で、いままでは封建的だった社会が押さえつけてきただけに過ぎないんです。人生の選択肢が増えて、女性がもっと自由に生きられるようになった。そんな女性は、自然と本来の自分に備わった本能を抑えつける必要がなくなったんですね。甘やかされて育った草食男子がその自由を求める強い心と欲望へのエネルギーについてこれないのはある意味当然の結果でしょう。
―女性の社会進出が進み、立場が強くなりすぎたのも草食男子、肉食女子を生み出している要因だとも考えられていますが…。


 
杉 それで女性がバッシングされるのはただの責任転嫁! 確かに女性が強さをむき出しにするのはバランスの悪いことです。しかし、強いからこそ余裕を持って男性に優しく接することができる。男性と付き合うのは、ある意味子供を育てるのと同じなんですよ。また、女性は男性には決して張り合わず、リードされることを楽しむスタンスも持っていないといけません。自己主張はしてもいいけれど、攻めてたたみかけるのは違いますよ。うまく男性にリードさせてあげられるような余裕、それが女性の優美な振る舞いというものなのではないでしょうか。

―男女ともに価値観を再構築している時代とも言えますね。さて、これから女性の肌の露出が増えるうれしい季節。女性がそうやってアピールをするのは、やはり質のいいオトコを見つけるためなんでしょうか?

杉自分を魅力的に見せるための演出であると同時に、女であることを積極的に楽しんでいるのです。女性はどこに何をアピールしていくのか、それを自分ではっきりと認識することでセルフプロデュースが上手くなる。そんなふうにしっかりと自分と向き合える女性は魅力的ですし、だから質のいい男と出会えるのだと思います。
―では、逆に男性がエロスを感じさせたい場合はどうすればいいのでしょうか? 杉本さんはどういう男性にエロスを感じますか?

杉 これは男女ともなんですけど、結局エロスはその人が頭の中で何を考えているか、どんな感性かというところにしかないと思うんです。女性はファッションなども加味されますが、男性はファションという見た目が醸し出すものより、やっぱり会話の中に溢れる感性からでないとわからないですね。その男性を知る一つの目安として、たとえばどういう本や映画が好きだとか、そういう嗜好から垣間見ることはできます。でも結局のところ、その人の感性や人間としての厚さは、やはり会話の端々ににじみ出るものなんです。
そんな会話から感じる思慮深さや想像力や繊細さやインテリジェンスに男性のエロスを感じます。
―性を意識させようとして下ネタをバンバン話すオトコなんかはNGでしょうか!?

杉 TPOに応じて、ですね。言っていい状況なら私は全然かまいません。でも人を不快にさせるような品のない発言には気をつけてほしいものです!

 
―はい、気をつけます…。これは下ネタではない(つもり)ですが、今日の最後に杉本さんが理想的だと思うセックスを教えてください!

杉 真面目なセックスの話と下ネタは違います。それを一緒にするのはナンセンスなこととまず知って頂きたい。
理想的なセックスは、ステディな相手と時を重ねて、お互いの心と体を深く知り合うようなセックスですね。そしてそこから変化が生まれ、お互いの愛と想像力と探求心で、ふたりの関係性に刺激が与えられるような。変化がもたらされないと刺激が薄れます。馴れ合いのセックスでは官能も快楽も半減です。犯罪や迷惑行為でなければ、大人の濃厚なセックスにタブーはありません。合意のもとなら、とことんどこまでも突き進みたい。どこまでも背徳の扉を開けていく、みたいなね!

『いい男の愛し方 心も体も虜にさせる20ヵ条』/杉本彩

 
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