「もしかして、俺がイッたのに気づいてなかった?」
「は、はい…」
「イク前に“イクっ”って言ったつもりだったけど」
「ご、ごめんなさい。気付いてませんでした」
「俺のほうこそごめん。もっと大きな声で言うべきだったね」
前半の愛撫に時間をかけすぎていたので2回戦を断念。彼女をシャワーに促し帰り支度を始める。
こちらは賢者タイム発動中。明るい室内で見る彼女は、どう見てもハズレ案件だ。
二度と会うことはないだろうと思い、言葉少なめに帰り支度を終えようとする。
「あ、あのぉ」
モジモジしながらマミコちゃんが語りかけてきた。
「ん? どうかした?」
「よ、よかったらまた会ってくれますか?」
さぁ、どうすんべ?
即答できなかった時点で、答えはNOに決まっている。
だが、そっけなく断るのも気が引ける。ここは適当に相槌してお茶を濁すのが正解だろう。
するとマミコちゃんが畳みかけてきた。
「つ、次はもっと私も攻めてみたいです」
キュン!
賢者タイムが吹き飛んでしまった。女性にこうまで言われたら、翻意するのが当然だろう。
「もちろんだよ。あ! 連絡先を交換しようか?」
「はい!」
こうしてLINEを交換することに。その後、駅の改札付近まで送っていき、デート終了となった。
その日の夜。マミコちゃんからLINEの長文が届いた。
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ショーイチさん。今日はありがとうございました。
初めてのことばかりでまだ体が火照っています。
今まで私がしていたエッチとは全然世界が違っていたんです。
私ばっかり満足しちゃって、ショーイチさんはそうでもなかったですよね?
次はショーイチさんに喜んでほしいので私にもたくさん攻めさせてくださいね(ハート)
また来週の平日のどこかでお会い出来たりしますか?
再来週になると生理の時期になるので、その前にお会い出来たら嬉しいです。
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思いのほか筆者とのエッチに感動してくれているようだ。
この調子なら多少の無茶ぶりをしても応じてくれそうだ。あの巨乳でパイズリしてもらったり、生ハメエッチを楽しんだりと想像が広がる。
これはキープすべきだ。そう判断して返信を行う。
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こちらこそありがとう、マミコちゃん。
俺もマミコちゃんを思い出しただけでアソコが固くなっちゃうくらい気持ち良かったよ。
次はもっとリラックスした状態で楽しめると思うから、今日以上にお互い楽しめそうだよね。
来週は、水・木・金あたりなら時間を作れると思います。
まだ確定していないので、決まり次第連絡しますね
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“芸は身を助く”とは、まさにこの事だろう。何の取り柄もない筆者だが、愛撫で女性に尽くすというこの一点だけは誰にも負けない自信がある。そのおかげで数多くのタダマンの機会に恵まれているわけだ。
今後も慢心することなく、芸を磨き続けたい。今回のマミコちゃんは、その練習相手にうってつけだろう。
新たな性技を脳内で開発し、マミコちゃんで実践練習する。そんなパターンがしばらく続きそうだなぁ。
(文=所沢ショーイチ)