「ところで、アレからエッチはしたのかな?」
「いいえ。ショーイチさんとお会いしてから一度もないです」
「そ、そうなんだ。でも、ムラムラして困らなかったの?」
「他に相手の男性もいないから、どうしようもないですね」
「ちなみに、ムラムラって何を思い出してそうなってたの?」
「え、えっとぉ、それは…」
「ほら、もう2度目なんだし恥ずかしがることないよ。やっぱりクンニかな?」
「それもありますけど、一番はショーイチさんにギュッてされてるところを思い出してました」
「そうなの?」
「あれから人肌が恋しくなっちゃったみたいです」
「その気持ち、良く分かるよ。これから寒い季節になると、ますますそう思うんじゃないかな?」
「そうですよねぇ」
「じゃあ、今日もたくさんギュッてしてあげるね。あっ! もちろんアソコもたくさんペロペロしてあげるからね」
「…はい」
こんな会話を小声でしながら歩き、前回と同じホテル前に到着。3カ月前の初デートの際は、ここで最後の確認をしてからホテルに入ったのだが、今回はそんなことは無用だ。
部屋に入り、ソファに座りながらおしゃべり再開。
「今日は何時くらいまで一緒にいられるの?」
「帰りの時間ですか?」
「うん。今日も新幹線で帰るのかな?」
「はい。21時過ぎの切符を買ってあります」
「了解。それじゃあ、その時間に遅れないよう気をつけるね」
「ありがとうございます」
この時点で17時15分だったので、3時間後にはホテルを出たほうが無難だろう。頭の中で計算して、愛撫にあてる時間配分を考え始める筆者なのだった。
「あっ、そうだ! 前回のデートの模様を記事にしたけど、読んでくれたんだよね?」
「は、はい」
前回の記事をアップしたその日、筆者はN子チャンにメールしてその旨を伝えていたのだ。
「改めて感想を聞かせてほしいな」
「も、もうアレは褒めすぎですよ。恥ずかしくて顔から火が出そうでした」
「ちゃんと読んでくれたの? 正直な感想しか書いてないんだよ」
「恥ずかしくて…、1度だけサラッとしか読んでないんです」
「え、エエッ? それはショックだなぁ」
「ゴメンなさい。他の女性との記事だったらじっくり時間をかけて読むんですけど、自分のことだと思うと恥ずかしすぎて…」
「ふーん、そういうものなのかなぁ」
「せっかく書いてもらったのに、ちゃんと読んでなくてゴメンなさい」
「謝ることないよ。いつかじっくり読める日が来るといいね」
「は、はい。そうですね」
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