やっぱり顔!? 俳優やキャスターとして活躍する芸人たち

 初回放送時から低い視聴率が注目された今年の大河ドラマ『平清盛』(NHK)。回を重ねるごとに数字が下がる中、起爆剤として期待されたお笑い芸人・加藤浩次も、彼が登場した12日の放送は13.3%と、大河としては異例ともいえる15%割り。同時間帯に放送されたフジテレビ系のフィギュア特番が高視聴率だったことから、タイミングの問題もあるだろうが、初登場の放送が低い数字だとその後の出番に大きく響くというから、今後の兎丸の活躍が危惧される。

「海外のテレビドラマでよく聞く話ですが、人気のないキャラクターというのは、すぐ殺されるかして、そのドラマから消えるようです。日本では考えられませんが、放送ごとに調査して、人気の良し悪しを計るそうです。その調査で大事なのは、意外にも「好き」という項目より「嫌い」という項目だといいます。つまり「嫌い」は「嫌い」で感情移入できていると判断されるわけです。だから、「嫌い」なキャラクターはとことん嫌われるように設定していくというわけです。そんな調査で、今後最もそのドラマに必要ないと判断されるのは「どちらでもない」と回答を受けたキャラのようですね。圧倒的に好きでも嫌いでもないという回答の多いキャラは殺される候補の筆頭だといいます。日本のドラマは局が発注しますが、海外はドラマ制作会社が作品を作って、局に買ってもらい放送するというシステムですから、もちろん数字が悪ければ即作品ごと打ち切り。だから役者にもシビアになるわけです」(業界関係者)

 日本のドラマの例で言えば、『踊る大捜査線』(フジテレビ系)で、ユースケ・サンタマリア演じる真下正義がすぐに凶悪犯に殺されるという設定だったというのは有名な話。しかしユースケ演じる真下の人気が高いため、彼はその後もドラマに出続けることができたわけだ。9月に放送される新作でも真下は湾岸署署長として活躍するという。

 ただ、平清盛と海賊との関係から考えても、数字や評判が悪いというだけですぐさま加藤をドラマから消すという展開は想像しがたい。しかし、彼の演じる兎丸というキャラクターが、中途半端な関西弁を使う役柄と同じように、人気も中途半端だと、「兎丸死す」のタイトルが現れるかもしれない。

「しかし日本のドラマの場合、役者の契約が伸びることはあっても打ち切られることはまずありません。特に大河ドラマという長丁場の場合、綿密なスケジュール管理が必要ですからね。単純に人気がないというだけで、クビになることはないでしょう。そもそもそういった場合の非は、配役をした人間に向けられますから。先ほど述べた海外の役者の場合は、「人気がない場合は出演できなくなる可能性があります」という契約をしているということです。ただ、そうはいっても次がなくなるということはあるでしょうね」(前出)

 特に、役者というものを本業にしているわけでもない芸人がドラマに出る場合、評判が悪ければ当然ながら次はない。しかしもちろん評判がよければ次に繋がる。たとえば、ネプチューンの原田泰三などは、『篤姫』(NHK)で演じた大久保利通の好評価から『龍馬伝』(NHK)にも抜擢。現在放送中のドラマ『運命の人』(TBS系)でも、見事な怪演をみせている。

 そんな原田は今春から始まるNHKの情報番組の担当も決まって、まさに芸人以外での活躍が絶好調。加藤は加藤で『スッキリ!』(日本テレビ系)のほかにNHKやTBSで情報番組のMCとして不動の地位を築いている。また、春から始まるフジテレビのお昼の情報番組にメインMCとして決まっているのはバナナマンの設楽統だ。設楽も、映画やドラマに幅広く活躍する芸人といえるだろう。

 そんな3人の共通項は、やはりなんといっても見栄えのする顔。もちろんそれは芸人としての見栄えではない。太っているわけでもな痩せているわけでもない、大きな特徴があるわけでもないが、彼らの顔は”いい男”といえるだろう。やはり、いくら芸人でも活躍の場を広げるには顔が大事なのかもしれない。
(文=峯尾/http://mineoneo.exblog.jp/
著書『松本人志は夏目漱石である!』(宝島社新書)

『ゴッドタン 第7弾: 芸人マジ歌選手権フリーダム』

 
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