5月9日から30日にかけてプロアマ問わず出演者を募集していたガムブランド「ストライド」の新CMが、このほど完成した。インターネットの動画サイトを利用して出演希望者を募り、投票するシステムだった今回の募集。芸人の江頭2:50が参加していたことが話題になっていたが、今月に入り結果が発表され、あわや落選のギリギリ5位で最終審査に進んだことが判明した江頭。これに対し江頭は「なんで俺が5位なんだよ! 事務所の奴らに『江頭、アマチュアの人に負けたんだって!?』と笑われたぜ」とコメント。江頭圧倒の目算が強かっただけに、ネットでは「さすがエガちゃん。笑わせてくれる」「いい意味で期待を裏切る」などという反応が多く寄せられた。
先月、震災発生から2カ月経過した時点でオリコンが行った「震災後に改めて”行動力”を感じた著名人」というアンケート調査で堂々の1位に輝いた江頭2:50。当メンズサイゾーでも、震災後、単身被災地に赴きボランティアに従事する彼の雄姿をたびたび伝えてきた。消費者金融で借金してまで救援物資を届けたという彼の行動は、芸人という枠を超えて人々に感動を与えるものと言えるだろう。だが、当の本人といえば、バラエティー番組で被災地に行った話を振られても「本当は行っていない」の一点張り。共演者に「格好いいですね」「さすがですね」との言葉を掛けられると、居ても立ってもいられない様子で、いつもの暴走で強引に笑いを取りにいく。
「今月4日に放送された『めちゃ×2イケてるッ!』(フジテレビ系)は、まさに江頭の芸人魂がさく裂した瞬間を見られました。めちゃイケのメンバーに救援物資を届けたことが芸能界で一番早かったんじゃないかと言われた江頭は、突如、重盛さと美を蹴り倒し、股間に顔をうずめるという暴挙に出ました。メンバーはそんな江頭を見て大笑い。視聴者の中には不愉快だという人も多いでしょうが、番組のファンなら誰もが『さすがエガちゃん』と思ったはずです。江頭の暴走は番組の名物でもありますからね。つまり彼のすごいところは、いつも変わらない姿勢だということです。震災があってもなくても芸人としてやるべきことをやる。それが彼という芸人なんです。しかも、それは世界中のどこだろうと変わらない。トルコではわいせつ物陳列罪で逮捕されてしまうほどですからね。そうまでして笑いを取り続ける彼の芸人魂は普通の人の価値観では測れないものですよ」(芸能関係者)
”1クールのレギュラーより1回の伝説”をモットーとする江頭2:50。木村拓哉と剣道対決という企画で『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)に出演した彼は木村に勝ってしまうという快挙を成し遂げ、『笑っていいとも!』(フジテレビ系)では脚本家の橋田壽賀子の唇を奪い、『「ぷっ」すま』(テレビ朝日系)で女優の星野真里に性器を見せつける。北朝鮮のテレビに出演した際には「なんでだろう!?」をパクったネタで勝負するも、「なんでだろう!?」が体制批判の言葉として認識され、あわや当局に身柄を拘束されかける始末。キャバクラではバイアグラ5錠と酒を一気に飲み、一時意識不明に陥るほどまで体を張る。一方で、普段は生真面目でおとなしい人物として知られる彼は料理が上手で知識人という一面も持ち合わせる。
「これをやったら次回出られなくなるんじゃないか、なんて考えないようにしている。
人間いつ死ぬか分からないから、その時のすべてを出し切りたいんだ。
俺はいつ死ぬか分からないし、見てくれてる人だっていつ死ぬか分からない。
視聴者が最後に見た江頭が、手抜きの江頭だったら申し訳ないだろ?」
「本気でやらないと、本気で笑えないんだよ」
ネット上には江頭の名言が多く引用されている。本人がこの事実をどう受け止めているかは分からないが、きっとその話題に触れられれば、照れたそぶりを見せながら「そんなことは言ってない」と暴挙に出るだろう。江頭とはそういう芸人だ。自分がどういう役目を担っているのかを知っている彼は、「町中で俺に中指立ててるヤツがいたら、俺は”I LOVE YOU”って言ってやる」と語り、自らの芸人像を貫き通す。だから、とことんまで江頭2:50を演じる。そんな彼に救われた人は1人や2人じゃないだろう。
(文=峯尾/http://mineoneo.exblog.jp/)
著書『松本人志は夏目漱石である!』(宝島社新書)
『江頭2:50のがんばれ!エガちゃんピン2 今度は戦争だ!!』
頑張れ! 本当に頑張れ!!