植物は女体よりも魅力的!? デンドロフィリアの世界

dendoro0512.jpg※イメージ画像 photo by Ethan T. Alle from flickr

 先日、2ちゃんねるのニュー速VIP板に「植物を性的対象に捕らえる」というスレッドが立った。スレッドを立てたのは男性で、

「昔から植物は好きだったんだが最近植物でしかオナニーしてない なんだこれ、どうなってるんだ? 」

 という、自らの性癖を告白する書き込みに始まり、

「俺的には純白のバラとかかなりエロスを感じるね  オリエンタル系のユリも相当エロい  ユリの柱頭に俺のち●ぽをだな  やばい勃起してきた」

 と花の”性的な”魅力を語ってくれたり、「植物の種類によって抜く体勢がちがうの?」という質問に対しては、

「めしべが長く露出している場合はめしべをねちっこく愛撫してやるんだよ あのねっとり感がたまらん 基本的には花弁にぶっかけるけど、葉が美しい場合は葉にもかけるね 」

 と、具体的な行為まで明かしてくれている。

 彼いわく、昔は人間でもヌケたのだけれど、いつしか動物が対象となり、さらに時を経て、植物が最もいやらしいと感じるようになってしまったらしい。

「正直な話、人間から獣に性的対象を移した段階で人間ではあまり興奮しなくなったよ もし目の前で美人のねーちゃんが股広げてても俺は植物を取るね」

 彼のその発言に衝撃を覚えた人は多かっただろう。

 性的嗜好は人によりさまざまで、人の数だけ種類がある、と言っても過言ではない。そしてその中には、植物を性的対象として見る彼のように、一般的な感覚ではなかなか理解され難いものもある。しかし、少数派とはいえ、彼以外にそういった性的嗜好の人が居ないわけではない。

 「デンドロフィリア」という言葉がある。「フィリア(philia)」自体のもともとの意味は「友愛」だが、現在では「~偏愛」「~性愛」の意味で使われる。そして「デンドロ(dendro)」とは、ギリシア語で樹木・植物の意味。つまり、デンドロフィリアとは、植物に対して性愛を感じる性的嗜好のことなのである。そういった名称ができる程度には、植物性愛者は存在するということなのだ。

 冒頭で紹介したのは男性の場合だったが、調べてみると、女性にもデンドロフィリアは存在するらしい。男性の場合、その性的欲求は花や花びらに向かうことが多いが、女性の場合は樹木に向かうことが多いのだという。とあるデンドロフィリアの女性は、バオバブの木を見ると欲情してしまうそうである。「あの太い幹が逞しくてセクシー」だと思うのだ。確かに、言われてみれば、バオバブの木はマッチョの男性っぽい雰囲気を持っているかもしれない。

 また、植物の茎を性器に挿入したり、木の幹に性器をこすりつけたりすることで、男性とのセックス以上のエクスタシーを得る女性も居るらしい。花びらを女性器に、木の幹や植物の茎を男性器に置き換えて考えると、意外に、理解できない感覚ではないような気もする。

 さて、2ちゃんねるの園芸板には、「植物をいやらしい目で鑑賞するスレ」というスレッドも存在する。3年以上前からほそぼそと続いているスレである。ここでは、デンドロフィリアとまではいかなくとも、その片りんが垣間見えるような言動をする人が多く見受けられる。

「だいたい、生殖器を派手な色で飾りたててる時点で、ほとんどの植物はエロい。」という書き込みには思わずうなずいてしまうし、「植物にとって花は生殖器だからな。人間サマはそれを愛でたり改良までしてるわけだ。 育種家とはデカくて目立つチ○コやマ○コを作り出そうと日々努力する人の事をいう。」という書き込みには、なるほど、と納得させられるものがある。

 それでは、最後に、とある花を紹介したい。「クリトリア」というマメ科の植物である。

 その名前は、この花の形状が女性器に似ていることから付けられた。クリトリア。マメ科。それだけでも非常にいやらしくはないだろうか。実際に画像を見てみると……どこか朝顔に似た清楚なたたずまいだが、確かに、形状は非常に似通っている。外側に反り返った花弁など、まさにアレそのものである。もし、クリトリアを見て少しでも「エロい」と感じたなら、あなたには、新しい性的嗜好への扉が開きかけているのかもしれない。

(文=高野夏)

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