吉高由里子は昭和の名女優!? 大胆ヌードとお笑いセンスの関係

yoshitaka0318z.jpg※画像は『SWITCH Vol.29 No.4』/スイッチパブリッシングより

 「イクシー持って行くしー!」とCMで天真爛漫な笑顔を振りまく吉高由里子。今もっとも好感の持てる女優として、あらゆる世代から注目を集める彼女。だがその素顔には、まったく別の魅力が隠されていると、先日発売された『アサヒ芸能』(徳間書店)が報じている。

 記事によると、吉高は、「都内渋谷区にある庶民的な料金の居酒屋」に「1人でフラリと現れ」ては、「ワインを空けちゃう」ほどのお酒好きで、さらにギャンブルが好きでもあり、パチンコのみならず麻雀も得意で、その腕前は”かなりの猛者”だという。この報道に対し、ある芸能ライターはこんなことを言っている。

「吉高さんといえば、昨年から放送されている洋酒のCMがとても好評で、今や次期CMクイーンの呼び声高い旬の女優さんです。しかしその魅力は最近の彼女のCMなどから受ける明るい印象だけではなく、初主演映画である『蛇にピアス』(ギャガ・コミュニケーションズ)で見せた、ヌードを辞さない覚悟を持った演技力にあります。つまり本物の女優の魅力ということです。『アサヒ芸能』の記事では、酒やギャンブルに興じる彼女を『大物女優の風格がある』と締めてますが、まさにそれが彼女の魅力であり、その風格とCMなどで見せる天然ボケっぽいキャラクターのギャップが、視聴者の支持を集めているのでしょう」(芸能ライター)

 作品のためならヌードも厭わない本格派女優の心構えを持ち、作品から離れたら無邪気な笑顔で人々を和ます女優。一見両極端に見える吉高のこの2つの性質だが、過去を振り返ると、そこには彼女と同様の性質を持つ昭和の名女優が数々並ぶ。

 たとえば太地喜和子。彼女も吉高と同じように、本格派女優と無邪気な笑顔の似合う女優だ。

 学生時代に東映のニューフェイスとして女優デビューした太地は、文学座に入団した後、新藤兼人監督の『藪の中の黒猫』(東宝)に出演。その作中で、彼女は、侍に陵辱されて死に、その後化け猫になるという役柄で衝撃的なヌードを披露し、本格派女優の仲間入りを果たした。そんな彼女は、生来の明るさを持つ人物としても知られ、その活躍は『志村けんのだいじょうぶだぁ』(フジテレビ系)などのコント出演経歴からも伺える。

 さらに松坂慶子も、吉高や太地と同じような性質を持つと言えるだろう。

 78年制作の映画『事件』(松竹)で初ヌードを披露してから、81年制作の『青春の門』(東映)で菅原文太と大胆な絡みを見せた彼女は、その後本格女優としての地位を確立した。80年代のセックスシンボルとしても知られる彼女だが、前記した太地と同じように、その明るい性格から、『欽ちゃんのどこまでやるの!?』(テレビ朝日系)や『ドリフと女優の爆笑劇場』(テレビ朝日系)でコントに出演し茶の間に笑いを届けている。

 また、松坂と同じように、映画で女優魂のこもったヌードを披露しながら、ドリフターズとコントで共演した女優として池上季実子などの名前も挙げられるだろう。彼女も妖艶な魅力を持った本格派の女優として活躍しながら、いくつものテレビコントに出演し無邪気な笑顔を見せた女優だった。

 太地喜和子、松坂慶子、池上季実子、彼女たちに共通する魅力は、ヌードに動じず迫真の演技を見せる本格派女優であるということと、テレビコントなどに積極的に出演して人々に無邪気な笑顔を振りまく女優という、振り幅の広さにあるだろう。これはまさに前述した吉高由里子の魅力と重なる。

 もちろんまだ22歳という吉高が、今後、どのような女優生活を送るかは分からない。が、すでに証明されている彼女の女優根性とCMで見せる無邪気な笑顔は、往年の名女優たちと比較しても遜色のないものだ。ヌードにコントに活躍する女優は数少ない。そんな期待が持てる女優、それが吉高由里子だ。

(文=峯尾/http://mineoneo.exblog.jp/
著書『松本人志は夏目漱石である!』(宝島社新書)

『豆腐姉妹』

 
吉高の天真爛漫さが溢れ出る。

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