『アニメ 少年メイドクーロ君 ~天使の歌~』

「奴隷にとって一番のご褒美はお仕置きだよ?」

 本日ご紹介する作品は、このコーナー始まって以来の初となるフルアニメーション作品。興味がないなんて食わず嫌いはもったいない。ショタで、ツンデレで、メイドものという超マニアックな世界ではあるが、ここまで非現実的な世界だと怖いもの見たさでの鑑賞も有効。意外な収穫と発見があるものなのだ!

 主人公は風宮クーロ(推定18歳)。母を病で亡くし、父親は多額の借金を作って逃亡。世の中の誰にも必要とされていないと思い込んでいる冷めたものの見方をする少年である。そんな彼が、ある日、見ず知らずの屋敷に呼ばれて訪問すると、そこで出迎えてくれたのは容姿端麗な美少年の白龍院ミース。彼の話から、自分は父親の借金の担保として呼ばれたことを知り愕然とするも、その日から彼の1億円返済生活がスタートする。しかし、変態主人の歪んだ性癖の餌食となり、なんと男でありながらメイドとして奉仕をするばかりか、肉体開発まで施されてしまい……。

 原作は大人気ショタコミック『少年メイドクーロ』でストーリーは完全オリジナル。原作者の柊柾葵さんと共にアニメとしての魅力を最大限に引き出したという本作最大の特徴は、ビジュアルの派手さと、ゾクッと身震いする言葉責めの数々だ。冒頭に紹介したセリフは、粗相を犯したクーロに主人のミースが初めて調教するシーンに使われているのだが、実写とは違うストレートなフレーズがビシバシと脳天を貫いていく。そりゃもう抗いようもないほどストレートにだ!

 また羞恥心と男の意地で、決して主人に気を許さないクーロが、激しい責めを受けている最中に漏らすデレデレな甘い吐息もゾクゾクするほど可愛い。さらに、そんな可愛さを強調するのが、副音声で語られる3チャンネルもの隠語の数々だ。

 1つ目のクーロのいじられチャンネルでは、「ほら? もっと弄ってみろよ? キャハハ。俺のおしり触ってるつもりで自分のキ●タマ弄ってみろよ? ……このスケベ野郎っ!!」というツンバージョン。

 2つ目の切なく喘ぎながら言葉で煽るオナニーお手伝いチャンネルでは、「発情飛び出して……恥ずかしいぃ。くぅっ……見ないでぇ。……俺、ご主人様に見られて感じちゃったの……」というややデレバージョン。

 3つ目の激しく喘ぐおねだりチャンネルでは、「ひゃ~ぅ……もう凄いぉい。ご主人様専用中出しアナルですぅ……あぁぁん」というデレデレバージョンだ。(ちなみに声だけ聴くと女の子そのものなので、ノンケの人も抵抗ないはず)

 さらに、この作品をアニメ初心者におすすめする理由に、30分にも及ぶ監督の解説ビデオが特典映像としてついている点がある。絵コンテを元に語られるアニメに込められたメッセージには、エロビデオの原点が詰まっており、ドキリとさせられるものばかり。つまりアニメといっても、そんなに異次元の話ではないのだ。

 最近、刺激が足りないと感じている方。もしかしてあなたが求めているのはハードさではなく、もっと分かりやすいエロかもしれない。一度でいい、社会科見学のつもりでお試しあれ!
(AV評:文月みほ)

◆メーカー:37℃(BINETSU)◆品番:OCSB-302◆時間:45分◆価格:6800円