『舞妓はん』

 世界に80人しかいないと言われている舞妓さん。長い時を超え、今も格式と伝統が守り続けられている知られざる舞妓の世界を、忠実に再現したドキュメンタリー形式の作品が本作だ。見習いの仕込みさんから、舞妓を経て芸妓になるまでの仕組みと、秘められた性生活について艶やかに説明してくれる貴重な内容となっている。

 登場するのは、花街一の人気舞妓の梅千代さんを中心に、テレビの舞妓さん特集を観て舞妓の世界に憧れて入門した仕込みさんのかりんちゃん。そして、芸妓のかず萬さんの3人の美女。向こう見ずなかりんちゃんは、しきたりを破り夜中に抜け出すと、お目当ての社長を誘惑。そして、男を知りつくし性に目覚めたかず萬さんは、お茶屋の中で大胆にも禁断の一見さん喰いをしてしまう。

「アソコ、熱いどすかぁ? 気持ちえぇわぁ~」

 と、声をひそめながら和服をたくしあげ、真っ白な太ももを曝け出す姿は、まさに官能的エロスの極みだ。

 その一方、梅千代さんだけは頑なにしきたりを重んじ、愛しい板前さんを振り切ってまで処女を守り続けていく。しかし、そんなある日「水揚げを希望する旦那さんがいてはるんやけど?」と、連絡が入り……。

 ちなみに水揚げとは、花街用語で特別なお客様に処女を捧げる儀式のこと。戸惑いながらも身を投げ出し、破瓜の瞬間……

「あかんっ」

 と、逃げ出す初々しい素顔が目に焼きつく。

 華やかさの裏に隠されてきた淫靡な性生活が遂に明るみに。花街特有の哀愁漂う官能美がしみじみと胸に染みわたる。
(AV評:文月みほ)

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◆メーカー:SODクリエイト◆品番:SDMS-966◆時間:95分◆価格:2980円