『白衣の天使と性交』麻倉憂

「一番最近のセックスはおとといです。相手は元カレです。これまで白衣を着たままのセックスは2回あります」

 オープニングから衝撃を受けずにはいられなかった。それは、清楚なナースがAVに出演していることではない。赤裸々過ぎる告白を連発したためでもない。ためらうことなく、悪びれることもなくナースの役を演じるマシーンのごとく、人間味を感じさせない彼女の口調に衝撃を受けたのだ。仮にもこれからセックスをするというのに、彼女からは雌の匂いはもとより、人の温かみさえ感じられない。笑顔さえ無機質で、そこにいるのに存在感を伝えようとしない。

 ショックを受けながらも見続けていると、彼女は求められるがままのセックスに応じていった。制服のまま男に身を預け、白いパンストをビリビリと引き裂かれる度にかすかに眉を寄せ、そっと蜜壺を差し出す。恥ずかしそうな顔をしているが、それもプログラミングされたように感じられ……。

 さらに、入院患者と思われる男をフェラヌキしたり、コスプレ用のスケスケナース服に着替えて電マ責めに喘ぎ声を漏らす彼女。全てはAVの定番のプレイだ。太い肉棒から発射されるザーメンを懸命に口で受け止めようともする。それも決まりきったエンディング。

 気がつくと最後まで観ていた。いや、魅入っていたと言った方がいいかもしれない。あまりに予定調和な彼女の反応を見つめるうちに、どうしてもその胸の内を探ってみたくて夢中になって食い入っていたのだ。もしかしたら、これが天使の顔をした悪魔というものなのか? 訳も分からず惹きこまれ、その美しさから目が逸らせなくなっていく。
(AV評:文月みほ)

白衣の天使と性交 麻倉憂白衣の天使と性交 麻倉憂

◆メーカー:ドリームチケット◆品番:UFD-003◆時間:120分◆価格:2980円

men's Pick Up