底の見えない不況で、給料は減るばかり。たとえ政権が変わっても、今後の回復には大きな期待をかけられないとすれば、後は自衛するしかないだろう。せめて、小遣いを少しでも増やすため、最近は副業のバイトに勤しむビジネスマンが増えているという。
だが、そうはいっても限られた時間であくまでも本業に支障がないようなものとなると、その選択の幅もある程度狭まってくる。ここでは、週末などの余暇の時間を使ってできるバイトをいくつか紹介していくことにしよう。
◆海外ネットオークション
まず、近年は内職バイトの王道となりつつあるネットを活用したもの。しかし、アフィリエイトやヤフオクなどはすでに飽和状態となっていて、新規参入では成果が出づらくなっているのも事実だ。そこで、今狙い目なのが「海外ネットオークション」を使って利益を上げる技である。
「MANGA」や「HENTAI」がもはや国際共通語となっている現在、アメリカの「イーベイ」などの海外オークション市場と比較し、高値がつく商品で利益を稼ぐのだ。日本ではごく普通に売られている商品でも、海外では高値で売れる物がいくらもある。アニメ大国の利を生かしたオタク系商品などもその宝庫だといえるだろう。また、逆に日本未入荷のブラランド品などを狙うという方法もある。いづれの場合も、商品の相場をよく見極めて、賢く売買すれば思わぬ遣い稼ぎになること請け合いだ。
◆新薬治験
次に、体を使ったバイトで楽に短期高収入を得られるものといえば「新薬治験」があげられる。ご存じのように、医薬品の開発において、安全性や副作用、効用などを調査するために行われる人体実験だ。正確にはボランティアなのでバイト料ではないが、謝礼として「負担軽減金」が支払われ、これが短期間で高額となっている。日帰りで1万円から、数日の入院で数十万まで様々。土日や有給などを使って、楽して稼ごうというむきにはうってつけだろう。ただ、副作用等が動物実験で実証してあるとはいえ、肉体的な負担になるケースがないとはいえない。あくまでも、自己責任で行うことが大前提となっている。
◆探偵業
また、最近某俳優が志願したと話題となった「探偵業」。この業界は常に人手不足で、志願者もけっこう多いといわれる。だが、肉体的に決して楽な職業というわけではない。辞めていく人も多いからこそ人手不足であることも頭に入れておこう。ただ、興味のあるむきには、参入しやすい面もあるようだ。
その他の副業バイトとして「試験監督」「エキストラ」「ペットの散歩」「ポスティング」といった堅実なものや「AV男優(女優)」「ネットホスト」「チャットボーイ(ガール)」といった下半身産業系のものもある。いづれも、余暇の時間を使って本業にさしつかえないように行うのが基本だ。
最後に注意しなければいけないのがこうした副業バイト収入の扱い。年間20万円以下なら問題ないが、それ以上は確定申告の必要がある。最近は副業容認の会社が増えているとはいえ、まだそうでない会社が多いはずだ。従って副業がバレないようにするため、申告の際の「住民税の徴収」という欄では「普通徴収」を選択しておくこと。こうすれば副業所得の税金は自宅に請求される。だが、「特別徴収」及び無記載の場合、給与と一緒に天引きされるため、その増えた金額で給与以外の所得があったことが会社に知られてしまうのである。こうした点も注意して、目指せ豊かなお小遣いライフ!
『サバイバル副業術』荻野進介(著)/ソフトバンククリエイティブ
給料依存時代の終焉