小保方さんバッシング吹き荒れる「STAP細胞」問題、騒動の背景に“男の嫉妬”

0317rikejo_main.jpg※イメージ画像:Thinkstockより

 論文に捏造疑惑が浮上し、実在そのものが疑問視されている万能細胞「STAP細胞」問題。疑惑の渦中にある研究ユニットリーダーの小保方晴子さん(30)は精神的に不安定になり、14日に開かれた理化学研究所の釈明会見に出席できず、研究はおろか聞き取り調査(ヒアリング)すらまともにできない状況。現在は事実上の謹慎状態で、一部メディアでは「万が一、自傷行為などが起こらないように関係者が監視している」とまで伝えられている。

 業界の寵児となった「リケジョ」が、疑惑の底なし沼にハマってしまった。

 今年1月末、小保方さんらのチームが、マウスの血液中の細胞を弱酸性の液に漬けると、どんな細胞にもなれるSTAP細胞に変化すると科学誌「ネイチャー」に発表。世紀の発見にメディアは大騒ぎし、可愛いもの好きで割ぽう着姿で研究作業する小保方さんのキャラクターも大いに注目を集めた。ところが、程なくしてネット上の指摘などにより、論文に不自然な画像や記述があることが分かった。

 特に問題となったのは、様々な細胞に変化できるSTAP細胞の「万能性」を示す根拠になった論文中の画像が、小保方さんが3年前に書いた別テーマの博士論文のものと同じだったこと。さらに、実験の画像を不自然に加工していたことも分かり、実験手法を説明した記述も他の論文からのコピペ(コピー&ペースト=切り貼り)だったと認められた。また、小保方さんしか細胞を作り出すことに成功しておらず、論文発表後に誰も再現できていないため、実在すら疑われる状況になっている。

 捏造疑惑を発端に小保方さんの過去にも検証のメスが入った。3年前に早稲田大学に提出した博士論文に“コピペ疑惑”が浮上し、約100ページのうち冒頭の約20ページが米研究所のサイトに掲載された文章と酷似していることが判明。博士論文で使われた実験結果を示す画像も、バイオ系企業のサイトに掲載された画像をコピーしたものだと指摘された。

 論文のコピペ疑惑について小保方さんは「やってはいけないとの認識がなかった」と謝罪した。この事態を受けて、小保方さんをはじめとする研究チームの大半がSTAP細胞の論文の取り下げに同意。博士論文に関しても、小保方さんは早稲田大学の教員に取り下げの意向を伝えており、博士号が消滅する可能性まで出てきた。

 当初は「リケジョの星」と持ちあげていたメディアだが、状況が変わると“手のひら返し”で一斉にバッシングを開始し、小保方さんが集中砲火を浴びている。身から出たサビともいえるが、これに反旗を翻してジェンダーの観点から小保方さん支持を表明する著名人も現れた。

 小保方さんと同じ「リケジョ」で動物行動学研究家の竹内久美子さんは、東京スポーツのインタビューで「女性の研究者が論文を発表して注目を集めると、男性研究者からの嫉妬や嫌がらせがあるというのはよくある」と指摘。「その信憑性はともかくとして、発表後に重箱の隅をつつくような“あら探し”が始まるであろうことは、最初から分かっていましたね」と語っている。

 また、タレントのデヴィ夫人は自身のTwitterで以下のように擁護した。

「小保方さん、頑張ってください!日本の男の醜いジェラシーに負けないで!どの分野でもそうですが、成功者へのジェラシーはつきものです。ましてや貴女は若くて美しい。調査の中間報告も、貴女が正しいと言っているようなものです。日本のマスコミは騒ぎすぎです。日本の恥です」

 竹内さんもデヴィ夫人も同じように、騒動の根幹に“男の嫉妬”があると見ているようだ。

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