次々とブレイクする“あまちゃん女優”たち、最大の勝ち組は誰?


 また、『あまちゃん』以前から『告白』『桐島、部活やめるってよ』『さよならドビュッシー』などの映画での好演が評価されていた橋本は、アキの親友・足立ユイ役を演じたことでさらにステップアップすることとなった。現在、NHK BSプレミアムのドラマ『ハードナッツ!~数学girlの恋する事件簿~』に主演しており、来年も『大人ドロップ』『渇き。』といった出演映画の公開を控えるなど、女優業は順調そのものだ。

 能年と橋本という2大ヒロインあっての作品だった『あまちゃん』。しかし、一番同作品の恩恵を受けているのは有村架純だという声もある。有村は小泉今日子演じるアキの母親・春子の若き日を演じていたが、80年代の格好と聖子ちゃんカットのかつらが『キョンキョンに激似』と好評を得ていた。11月にはデビュー時から追い続けていた『週刊ヤングジャンプ』(集英社)のグラビアを凝縮した初の写真集『深呼吸-Shin・Kokyu-』(集英社)が発売され、CMも10社以上と大量出演中だ。

「橋本は『あまちゃん』出演前から知名度があり、能年は主役を演じたことを考えると、役柄のわりに一番ブレイク度が高かったのは、有村でしょうね。有村は現在、『劇場版 SPEC~結~ 漸ノ篇/爻ノ篇』と『JUDGE/ジャッジ』と出演映画が2本公開中。20日にはDVD『有村架純 K.A. kimamani Arinomaman』も発売されるなど、まさに今が旬の女優です」(同)

 他にも、最近になりメキメキと注目されつつある存在が、地方出身のアイドルグループ・GMTメンバーの小野寺薫子役で出演した優希美青だ。優希は足立と同じくホリプロタレントスカウトキャラバンで2012年にグランプリに輝き、歴代の受賞者の中では最速の朝ドラデビューを飾った。さらに、福島県出身ということで、ドラマ内では自身の境遇とも重なるようなリアルな演技を見せたこともネット上で話題となっていた。9月には初主演映画『空飛ぶ金魚と世界のひみつ』が公開され、10月にはファーストDVD『優希美青/ゆうきみお』が発売されるなど、今後が楽しみな逸材である。

 いずれの若手女優たちにとっても、エポックメイキングとなった『あまちゃん』。11月18日にはベテラン女優の渡辺えり、木野花、美保純、片桐はいりといった顔ぶれが『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)に出演するほど、『あまちゃん』ブームの余熱は続いている。若手女優たちには、その熱を保ったまま走り続けてほしいものだ。
(文=津本ひろとし)

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