初回視聴率19.2%マークするも…キムタク主演『安堂ロイド』は失敗確定!?

andouroid1015main.jpg※イメージ画像:TBS系『安堂ロイド』公式サイトより

 SMAPの木村拓哉(40)主演の連続ドラマ『安堂ロイド~A.I.knows LOVE?~』(TBS系)が13日にスタートし、平均視聴率19.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区=以下同)をマークした。一般的には高視聴率の部類に入るが、同じTBS「日曜劇場」枠の前作は最終回で42.2%を記録した大ヒット作『半沢直樹』だっただけに評価は厳しいようだ。

 キムタク主演ということで局を上げて意気込んでいた『安堂ロイド』だが、『半沢直樹』の初回19.4%に及ばず、放送中の連続ドラマ『リーガルハイ』(フジテレビ系)の21.2%にも敗北。両作品で主演を務めた堺雅人(40)の勢いには、キムタクでも敵わなかったようだ。制作陣は20%超えを目指していたそうだが、結果は微妙なところになった。昨今は大半のドラマが初回視聴率から右肩下がりになっていくため、早くも業界内からは「失敗確定」との声が上がり始めている。

 『安堂ロイド』は、木村演じる天才物理学者・沫嶋黎士が何者かに殺害され、同じく命を狙われた沫嶋の婚約者・安堂麻陽(柴咲コウ)を守るために100年後の未来から現代に送り込まれた沫嶋そっくりのアンドロイド・安堂ロイド(木村=二役)が机の引き出しから現れるというSFラブストーリー。当初から「ターミネーターのパクリ」と揶揄されていたが、実際の放送でも過去の人気作の影響が多々見受けられた。また、前半の静かで切ない展開から後半の女アンドロイドとのド派手なバトルへの急激な展開に戸惑った視聴者も多かったようだ。

「あえてダサさを狙ったパロディと見る向きもありますが、プロデューサーの植田博樹氏は大真面目。同作は『新世紀エヴァンゲリオン』の庵野秀明氏と鶴巻和哉氏がコンセプト・設定に協力していますが、二人は植田氏が次々と繰り出すベタなアイデアに呆れ果てていたようです。キムタクの登場シーンについても、机の引き出しから出てくるというアイデアは植田氏の発案。庵野・鶴巻の両氏は『ドラえもんと違う見え方じゃないと…』と助言し、お笑いになってしまわないように釘を刺しました。結果、キムタクは引き出しの上に転送されるようなイメージになりましたが、本田翼演じる修理アンドロイドは引き出しから『呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン!』と出てきましたからね…。これではロクな展開は期待できず、右肩下がりに視聴率が落ちるのは確実です」(芸能関係者)

 視聴者の意見もおおむね厳しく、ネット上では以下のような意見が上がっている。

「半沢の後なのに内容が痛すぎ」
「アンドロイドになってもキムタクは同じ演技だな」
「半沢の後にこれって、視聴者を引き継ぐつもりねえな」
「キムタク主演の変身しない平成仮面ライダーって感じ」
「これはキムタク批判しても仕方ない。悪いのは脚本だ」
「大島優子が老けて見えて悲しかった」

 その一方「ネタとして楽しめる」「演技を抜きにすれば演出やストーリーは面白い」という声もあり、現在は賛否両論の状態のようだ。前クールでは、初回平均視聴率18.3%を記録した『ショムニ2013』(フジテレビ系)が最終回で7.8%にまで落ちるという悲劇もあった。同じ轍を踏むようなことにならなければいいが…。

「どこかで見たようなベタなアイデアばかり出してくるプロデューサー、それを修正してSFとしての完成度を高めようとする庵野氏ら、恋愛重視で無難に数字を稼いでほしい制作側…バラバラの思惑が混在した状態で脚本家はオファーされており、今後どうなるかは未知数です。ただ、どうあがいても『半沢直樹』のようなヒットにはならないでしょうが…。とはいえ、ヒット確実の無難な脚本しか演じなかったキムタクが、これだけ突飛な作品に出ていることは興味深い。“斜め上”の作品としてなら、毎週見るだけの価値はあります」(テレビ誌ライター)

 いずれにせよ、数字的にもストーリー的にも次回の二話目からが本番といえそうだ。
(文=佐藤勇馬/Yellow Tear Drops

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