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「裏モノ」ショップの変遷を振り返る


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※イメージ画像 photo by ROOM11EVEN from flickr

 インターネットの普及によって、アダルト系メディアの流通と獲得は劇的に変化した。現在ではいわゆる「無修正モノ」などは、画像でも動画でもネットから手軽で迅速に、しかも無料で入手できる。だが、そんな環境が整ったのは、この10年ほどのこと。ADSLが普及するまでは、ネットでも画像1枚入手するのも時間がかかって仕方なかった。

 さて、80年代まではアダルト系裏モノなど庶民には夢のまた夢。簡単に手に入るものではなかった。通販業者もインチキばかりで、代金を送っても商品が送られてこないというケースなどザラだった。

 それが、90年代に入ると裏モノが簡単に手に入るようになる。関西をメインに信頼性の高い業者が増加。電話1本でほぼ確実に裏ビデオや裏本などが、低価格で購入できるようになる。93年頃の資料を見ると、都内のインチキ業者では裏ビデオが1本1万円前後だったが、関西の通販業者では、1本あたり3,000円から4,000円、5本から8本まとめて1万円というパターンが多かった。

 この頃、新宿・歌舞伎町などにも裏モノショップが急増。ただし、まだまだ玉石混交で、接客がていねいな店もあった反面、チンピラのような店員が客に対して恫喝まがいの態度を取るショップがいくつもあった。筆者も、陳列してあるビデオ画像のサンプル写真を眺めていただけで、「買う気があるのかよ、オウ!」などと怒鳴られとことがある。

 だが、裏ビデオが自主制作モノばかりではなく流出モノが加わり、供給量が格段に増加すると、価格破壊が急激に加速。通販では「裏ビデオ10本1万円程度が当たり前」という状況になっていった。すると、歌舞伎町にも裏モノショップが激増。90年代の終わりから2002年頃までにその数は200とも300とも言われるようになる。実際、かつてはマンションの一室や裏路地でひっそりと営業していた裏モノショップが、「ビデオ・本」などという派手な看板を掲げ、夜になるとイルミネーションをまぶしいほどに点灯させて、これでもかというほどに堂々とその存在を誇示していた。

 そうした状況で、前述のような悪質ショップもすぐに淘汰され、よりよい品揃えと感じのよい接客サービスという、アングラショップというイメージから外れた店舗が大半となった。なかには、店内にレストコーナーやドリンクボックスを設けて、「ご自由にどうぞ」とソフトドリンクを飲み放題というショップまであった。もちろん、購入しなくてもOK。店に入るなり「おひとつどうぞ!」と、にこやかにペットボトルを差し出されたケースも何度もあった。

 そんなショップでは、店員さんも砕けたもので、あれこれ雑談に応じてくれることも多かった。売れ筋や話題作などの話が多かったが、「商品はどこから仕入れているの?」という質問に、「ビデオは関西からのものが多いですね。関西で作って、東京で大半が売れるそうです。本(裏本)は、詳しいことはわからないのですが北陸のほうで、夜中のうちに印刷して、深夜から明け方にかけて関越道をすっ飛ばして歌舞伎町まで運ぶと聞いています」などと、カウンターで話してくれたこともあった。

 こうした裏モノショップも、2002年の日韓ワールドカップ開催や2004年の都条例などによって規制され、一時は歌舞伎町や渋谷などではほぼ壊滅状態になった。その後いくらか復活したものの、すでに裏モノそのものの需要が激減。かつてのような賑わいは見られない。

 もはや「無修正」だけでは売り物にならない時代が来てしまったといえるのかもしれない。
(文=橋本玉泉)

『昭和性風俗史 ビニ本』著:鈴木 重機/コスミック出版


古き良き時代のアダ花か

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