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邦画界の重要作に立て続けに出演する"ブレない女優"瀬戸夏実が魅せた狂気! 京都連続第2弾『天使突抜六丁目』公開記念インタビュー


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邦画界でのキャリアを確実に積み続ける女優・瀬戸夏実

 京都という古都を舞台に、自分に「天使の羽がある」と信じる奔放で謎めいた女・みゆきと借金取りに追われてその町に辿り着いた青年・昇のロマンスを軸に、変化を望む者と変化を拒む者を破壊的に描き、深い心の闇へ迫る異色作『天使突抜六丁目』が11月19日より公開される。

 京都市内に実在する「天使突抜町」という地名から着想を得て映画化された本作は、『堀川中立売』(10)を第1弾に、シマフィルムが京都を拠点にして劇場公開映画を制作する "京都連続(Kyoto Series)"という企画の第2弾にあたる。

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チラシなど秀逸なクリエイティブにも注目『天使突抜六丁目』

 主演を務めたのは、『アキレスと亀』(08)、『パンドラの匣』(09)、『パレード』(10)、『冷たい熱帯魚』(10)と邦画界の重要作に出演を続け、スクリーンの中で独特の雰囲気を放つ女優・瀬戸夏実。これまで明かされたことのない彼女の素顔と共に、最新出演作『天使突抜六丁目』について、直撃インタビューを敢行した。

──今まで個性的な監督の作品に数多く出演されていますが、一番印象深かった役は?

『冷たい熱帯魚』のゆうこ役です。

──劇中の衣装はフーターズ(アメリカのレストランチェーン)みたいで結構露出が激しいですよね。抵抗はありませんでしたか?

正直、嫌でした(笑)。用意された衣装を見てびっくりしましたね。地方の熱帯魚屋の衣装なのに、まさかこんなに露出があるなんて、と(笑)。

──『冷たい熱帯魚』は内容的にかなりハードなものでしたが、いかがでしたか?

緊張しました。ゆうこは台本上では二言くらいの台詞があるくらいで、背景などの説明はありませんでしたが、たぶんでんでんさんが演じていた役との間には何かしらあっただろうと自分のなかで想像していました。そうしたら現場の演出でレズビアンになった(笑)。もう感覚で演じるしかなかったので、今でもその時のことを鮮烈に覚えています。

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──今まで瀬戸さんが出演されている作品は、どちらかと言えば重厚なものが多いと思いますが、それは監督や台本で選ばれてるんですか?

「こういう役をやりたい」という気持ちが特別に強いわけではないんです。ただ、さわやかな役のオファーが少ないだけだと思います(笑)。

──なるほど。もともと役者になった経緯はなんだったんでしょうか?

武さんの映画の撮影をしている方と知り合いだったので、その方に「私も映画の現場に行きたい!」とお願いしました。映画が好きだったので作られているところを実際に見てみたかった。

──それは裏方としてじゃなく、演じる側として?

そうですね。その方に映画のキャスティングをしている人をご紹介して頂いて、ウエイトレス役をやらせてもらいました。ちょうど実生活でもウエイトレスをしていたのでちょうど良かったんだと思います(笑)。

──それは人のつながりに恵まれていますね。願っても叶わない人が大半でしょうから。

はい。その方にはとても感謝しています。

──そして今回、『天使突抜六丁目』に出演されたわけですが、撮影は2年前くらいだったとうかがいました。実際に作品の舞台となった天使突抜町には行かれたんですか?

実は一度も行ってないんです。私はずっと舞鶴で撮影をしていました。私が現場に入ったのは、撮影が何日か経ってからで、主役の方と他のスタッフは私が入る前にみんなで突抜町に行ってたみたいです。

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『天使突抜六丁目』より (C)2010 Shima Films

──瀬戸さんご自身は福島県出身ですが、劇中では京都弁をかなり流暢に話されてましたね。

教えてくれた人がいたので、そこは問題ありませんでした。ただ、京都弁よりも他のことで頭がいっぱいで(笑)

──というと?

『天使突抜六丁目』は台本を読んでも、監督が必要としているものが、よく分からなくて。どうゆうことがやりたいのか分からず、ずっと悩んでいました。

──確かに、ジャンルを問われると人に説明し難い作品ですよね。

そうなんです。撮影中に京都新聞の方の取材を受けたんですが、"ロマンス・ホラー"というふうに紹介されていました(笑)。

──私はファンタジー・ホラーって思ったんですけど、「全然ホラーじゃなかった」と言う人もいて、見る人によって全く違う印象を与える映画なんだなと思いました。では、瀬戸さんがジャンル分けするとしたら?

ん~難しいけど、ロマンス・ホラーかな(笑)。

──(笑)。「みゆき」という役をどう演じようと思いましたか?

みゆきについては台本を読んだだけでは分からないことが多くて、現場でつくっていきました。用意された衣装もメイクも私がイメージしていたみゆきのものよりもずっと綺麗だった(笑)。
みゆきは、愛情に恵まれてなくて、精神もすごく不安定な子なんです。夫に見つからないように隠れてずっとひとりでお酒飲んで酔っぱらうことで自分をごまかして生きてる。だから、昇と会って、たぶん彼女は急激に変わっていったんじゃないかと思うんですよ。

──しかも昇はめちゃくちゃ優しい人ですしね。

ほんとにそう。今まで一人だったのに話す相手ができて、その人が自分が吐いたものを掃除してくれるような優しい人だったから、すごく変わったと思います。

──そういえば、なぜあの吐瀉物は黄色かったんでしょう?(笑)

私も「何食べたんだろう?」思いました(笑)。そのシーンは声だけで実際に見てなかったので、完成作を観たときは「結構カレーとかちゃんと作ってんのかな」とか想像したり(笑)。

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『天使突抜六丁目』より (C)2010 Shima Films

──この映画は、観る人によっていろんな解釈の仕方がありますよね。実際、あの町は存在しないかもしれないし、全部夢だったのかもしれない。後半に象徴的に出てくるセミの抜け殻も、空蝉(うつせみ)=現身(うつしみ)と言うように、セミの短かい一生を現実の空しさの例えとして物語っているのかなと思いました。ところで、あの抜け殻、めちゃくちゃ落ちてきますけど、どこまで本物なんですか?

あれ、全部本物のセミの抜け殻なんです! 撮影場所がプロデューサーの地元だったから、「俺いっぱいある場所知ってるから、取ってくるよ」って言って、すごい大量に集めていました(笑)。

──それはすごい! てっきりCGかと思っていました。ところで今回、柄本明さんや麿赤兒さんという大ベテランの方々も共演されてますが、印象に残ったエピソードはありますか?

監督が、麿さんと話しているとき、すごい嬉しそうでしたね。あと柄本さんが来た時も蘭(妖子)さんが来た時もすごく嬉しそうで、シャイな方だから口には出さないんですけど、ニヤニヤしてて。あと、飲み会の時に麿さんと人相についての話をして楽しかったのを覚えてます。

──麿さんは、体を使う表現者独特の体幹がしっかりしていて、表情なども含め、画面のどこにいても"ブレ"がないですよね。少ないシーンで画面を支配する力といいますか。こういう役者さんは稀有だと思いますし、それはとても美しいなと思いました。そういう"ブレない"美しさを今回の作品で、瀬戸さんにも感じました。この『天使突抜六丁目』をひとりでも多くの人に観ていただき、瀬戸さんの魅力が伝わることを願っています。

ありがとうございます!

 現在29歳の彼女は、とても落ち着いた雰囲気の清楚な女性だった。しかし、彼女の言葉からは「演じること」に対する強い思いや信念を感じることができた。『ゆれる』(06)の真木よう子や、『贅沢な骨』(01)のつぐみに通じる、"儚さと力強さ"を秘めた女優・瀬戸夏実。テレビドラマの延長線上にあるような、分かり易い女優が多くなってしまった邦画界において、独特の雰囲気を醸し出す彼女の今後の活躍に期待したい。
(文=たきさやか/写真=川しまゆうこ)

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『天使突抜六丁目』公式HPはこちら

【初日舞台挨拶】
◎11/19(土)12:30の回上映終了後、舞台挨拶
登壇:瀬戸夏実(出演)×服部竜三郎(出演)×山田雅史(監督)

【監督対談】
◎11/26(土)16:40の回上映終了後、トーク
登壇:黒沢清(映画監督)×山田雅史(監督)

【麿づくしDAY】
◎12/3(土)13:30の回上映終了後、トーク
登壇:麿赤兒(出演)×山田雅史(監督)
★トーク終了後、麿赤兒さんの新刊著書「快男児・麿赤兒がゆく」(朝日新聞出版)即販サイン会も開催!

『シャーリーの好色人生と転落人生』


瀬戸夏実に惚れる作品!

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