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「週刊現代」VS「週刊ポスト」 原発バトルが激化!!


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※画像は左「週刊現代7月16日・23日合併号」、右「週刊ポスト7月22日・29日合併号」より

 事態の収束がいまだに見えない福島第一原発事故。福島だけでなく各地で農作物の放射能汚染などが報告されているが、研究機関や専門家の放射能に対する意見は一致しておらず、どの程度キケンなのかすらはっきりしない状況だ。

 マスコミ界でも、放射能汚染の恐ろしさを強調する"危険派"の「週刊現代」(講談社)と、必要以上に放射能の恐怖を喧伝すべきではないと主張する"安全派"の「週刊ポスト」(小学館)の対立が激化している。

 7月2日発売の「週刊現代」では、「残酷すぎる結末 20年後のニッポン がん 奇形 奇病 知能低下」と題した特集を掲載。チェルノブイリ原発事故の被害を受けたウクライナのデータを基に、低線量被曝によってガンや白血病の発症率増加、奇形児の誕生率増加などの危険性があると警告。低線量こそが危険であると主張し、福島よりも首都圏の方が危険なくらいだと書かれている。さらに同記事では、被曝の遺伝的影響や被曝による子どもの知能低下、犯罪に走る確率の増加にまで言及している。また、毎時0.8マイクロシーベルトを超える「スーパーホットスポット」が東京や千葉県などに数多く存在するという記事や、福島第一原発の「再爆発」の可能性を指摘する理論物理学者のインタビューなども掲載されている。

 一方の「週刊ポスト」は、7月11日発売号で「不安を煽るデタラメ報道の大罪を糾す!『恐怖の放射能』の嘘-原発デマと節電ファッショの酷暑」と題した総力特集を掲載。タイトルからも分かるように、これは「週刊現代」をはじめとした放射能の恐怖を強調するメディアへの宣戦布告といえる。

 同記事では「50年前の日本は『放射線まみれ』だった」として、米ソを中心とした核実験が繰り返された1960年代、世界中に放射性物質が広がっていたと指摘。1963年の東京の放射線量は年間1.69ミリシーベルトを記録しているが、今年の放射線量は当時の数値よりも低い1.31ミリシーベルトと予測されるため、「当時のほぼすべての日本人が、これまでの人生で現在の福島県民以上の被曝をしながら生きてきた」が、ガンも白血病も奇形児も増えていないと主張している。

 また、広島・長崎の原爆経験者の妊娠例を調査しても、子供の先天性異常の増加は認められなかったと指摘し、我々が放射能の健康被害を心配する必要はないとしている。

 さらに同誌記事の「放射線汚染量完全マップ」では、首都大学東京放射線学科の加藤洋准教授と取材班が、ガイガーカウンターよりも精度の高いシンチレーションカウンターを使用し、都内の公園や関東沿岸の海水浴場の放射線量を独自調査。結果、すべての観測地点で国が定めている「年間の累積放射線量20ミリシーベルト」の基準を下回ったと報告している。6月の同誌記事では「知ってましたか? ガイガーカウンターでは被曝量は測れない」として、恐怖強調派のメディアや市民団体がガイガーカウンターを使用して「こんなに放射線量が出ている」と騒いでいるのは測り間違いだと断じており、これこそが真の放射線量マップだといわんばかりの記事ということだろう。

 震災直後には、朝日新聞出版の週刊誌「AERA」が「放射能がくる」という見出しと共に防護マスクをつけた作業員のアップ写真を表紙に掲載し、「不安をあおる」として批判を招いた。同時期に「週刊ポスト」は「日本を信じよう 私たちは必ず力強く蘇る」というコピーと赤ん坊を抱いた笑顔の自衛隊員の写真を表紙に起用し、賞賛を浴びた。必要以上の恐怖強調はヒンシュクを買うのかと思いきや、売り上げ面の実態は違うようだ。

「昨年から『週刊現代』は約40万部まで売り上げを伸ばすほど好調でしたが、震災後の恐怖強調報道によってさらに売り上げが増加しています。昨年下半期は『週刊文春』が約48万部でトップでしたが、文春は部数を下げていますから、この勢いなら首位交代も時間の問題と業界で言われていますね。『週刊ポスト』も売り上げを伸ばしている方ですが、やはり煽り系の記事と比べてインパクトがなく、従来の男性読者だけでなく子どもへの放射能汚染を心配する母親層も抱き込んだ現代の勢いは止まりそうにありません」(週刊誌編集者)

 放射能の恐怖を強調する「週刊現代」が支持される背景には、国の対応や安全基準に対する国民の強い不信が関係していそうだ。売り上げ増加の現代にならって各誌が煽り系の誌面に流れる中、他誌報道をデタラメと断じる「週刊ポスト」の安全強調路線が吉と出るか凶と出るか、今後の成り行きを見守りたい。

(取材・文=佐藤勇馬/Yellow Tear Drops

『放射能のウソ・ホント―食の安全は? 身体への影響は?』


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