マイティフロッグ、グラスホッパー、ホットショット……この名前にグッときたら

 マイティフロッグ、グラスホッパー、ホーネットにワイルドウイリス、ホットショット……この名前を聞いただけで、「キュリリリー」とモーターがうなり声を上げて砂ぼこりが舞い上がる姿がまぶたに浮かんだ30、40代の皆さま、おまっとさん! 1980年代前半、全国の少年たちを熱狂させた電動オフロードバギーラジコンは、それまで主流だったオンロードマシンのように専用の舗装路にわざわざ行かなくても、近所の公園や路地でもグイグイ走らせることができるとあって、大人気に。テレビにかじりついて、テレビ東京系の『タミヤRCカーグランプリ』(実況はフジテレビ『とくダネ!』の小倉智昭!)で、ヒイキのマシンの激走に声援を送ったり、「コロコロコミック」(小学館)の新製品カタログをうっとりと眺めたり……。でも、ネックとなっていたのは組み立ての難しさと価格。本体だけで1万円台半ば、そこにサーボ・プロポ・バッテリーを別に買うとなると3万円を超えてしまい、お年玉にお小遣いを総動員しても届かないレベルになって、親やおばあちゃんに泣きついても、子どものオモチャというレベルではない金額にお預けを食らったり、針金が本体からミョーンと伸びた、文字通り「おもちゃ」のラジコンをあてがわれたりが関の山。その悔しさが、後のお小遣いで買える「ミニ四駆」ブームにつながるわけですが、それは別の話。そして、その大枚をはたいたラジコンも、組み立ては子どもではなかなか手に負えるものではなく、電気系統の配線がうまくいかなければ、カメのような速度でしか進まなかったり、微動だにしなかったり。

 そんな甘酸っぱい想いを今まで心の奥に秘めていたあなた、あのあこがれのマシンが今、タミヤから再販されているのをご存じでしょうか? サイズは当時主流の1/10サイズからさらに小型化され、1/16とコンパクトに、しかも、プロポ、サーボにバッテリーに充電器、みんな入って2万円程度! 完成品だから、買って充電すればすぐに走らせることもできる! もちろんこだわり派のために組み立てモデルも用意されております。A4サイズに収まる大きさだから、室内でギュンギュン走らせるのも可能。片付いていないあなたの部屋が、格好のサーキットに(笑)。

 「いや、昔ながらの物が欲しい」と、さらにこだわるあなたには、昔の設計そのまま、1/10スケールのXBシリーズも用意されております。お値段も全部そろって3万円程度と、当時とそう変わりませんが、大人だったらお小遣いの範囲内! マイカーを買うことを考えたら安いもんだ! 筆者もあこがれのマイティフロッグ、買っちゃいました! 「ひっくり返ってもアンテナの弾力で元に戻る」という伝説はウソということが分かりましたが、あのフロッグが自分の思い通りに目の前で走る勇姿に、思わず感涙。いくらPS3やXbox 360のレースゲームが実車に近づいたといっても、ニンテンドー3DSで立体に見えるといっても、「ホンモノ」の迫力は全然違う! と断言しましょう! どう? 欲しくなってきた? 買ったら一緒にレースしようぜ!
(文=櫻井ゴードン)

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XB マイティフロッグ

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