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自立心が強く反骨精神に溢れた、孤高の美少女AV女優!


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『アリスピンクファイル 広末奈緒』品番:PDV-052/監督:神田うさぎ構成編集/時間:120分

 広末奈緒とは、一度だけ電話で話をしたことがある。たぶん2002年くらいのことだったと思う。携帯に見知らぬ番号からの受信があり、取ってみると彼女からだった。「初めまして」も「こんにちは」もなく、突然「広末奈緒です」と言った。だから少なからず驚いた記憶がある。

 後から判ったのだが、共通の知り合いのAVライターがいて、その男が何を勘違いしたのか、「東良さんは君のファンだから電話してあげたらきっと歓ぶよ」と電話番号を教えたらしい。ところが僕の方はファンはおろか、彼女の作品すらほとんど観たことがなかった。ゆえに終始「この娘は何故突然電話をしてきたのだろう?」と考えつつ生返事をしていた。

 奈緒ちゃんはきっとかっがりしたのではないか? ファンを大切にして、個人的な交流などもしていた女優さん──当時の彼女の非常に良く出来たウェブサイトは、熱心なファンの手によるものだった──だったので、挨拶の電話のつもりだったのだろう。だからこそ「初めまして」も「こんにちは」もなく、突然「広末奈緒です」と言ったのだ。驚かせてあげたいと思ったに違いない。こちらは「えーっ、広末さんですかぁ。うわぁ、ビックリした。感激です!」と答えるべきだったのだ。それが最後まで「ああ、そうですか」「ハア、なるほど」とか、世にも面白味のない相づちを打ち続けた。きっと内心、「何よこの人、せっかく電話したのに」と思っていたに違いない。

 ただ、これも後々考えたことなのだが、意外だったのは彼女がそんな微妙な空気の中でさえ、最後まで明るく楽しそうに話をしてくれたことだ。というのは、何故僕が作品も観ていないのに広末奈緒という女優の存在を良く知っていたかというと、前回の『沢木まりえ~フラッシュバック30』でも引用した、永沢光雄による彼女へのインタビューを読んでいたからだ。

 沢木まりえの方は『ビデオメイトDX』だったが、こちらは同じコアマガジン発行の『ビデオ・ザ・ワールド』、1999年の12月号。同記事は当時業界内でけっこう話題になった。というのは、「広末奈緒」という名は広末涼子に似ているから付けられたものだったが、それはあくまで事務所側の意向であり営業戦略であり──「誰々似」と芸能人をもじった芸名を付けるのはプロダクションとAVメーカーの常套手段である──彼女自身は快く思っていなかった。

 にも関わらず永沢は何とかご機嫌を取ろうと思ったのだろう、「いやあ、似てる似てる、横顔なんてソックリ!」と持ち上げたものだがら、彼女は機嫌を損ね「似てません。私はむしろ深田恭子に似てると思ってるんです」と返し、さらに悪いことに永沢は深田恭子というのが何者か知らず(原稿には"フカダキョウコ"と片仮名で書いている)、「深田恭子も知らないんですか、一応マスコミの方ですよね!」とインタビューは最悪の展開を見せるのである(笑)。

 その他にも彼女が中学生の時、父親から「クリスマスプレゼントは何がいい?」と訊かれ、普通の女の子が欲しがるようなバックや洋服とは答えず、「ワープロが欲しい」と答えたエピソードとなり、同席した編集者がよせば良いのに「永沢さんは未だにワープロが打てず手書きですよね」とか言うもんだから、「へえ...プロなのにワープロ打てないんですか。今時いるんですね、そういう人。でもまあ、私がどうこういう問題じゃないから、どうでもいいですけど」と明らかに軽蔑されてしまう。

 つまり(永沢光雄には申し訳ないが)、広末奈緒とはそういった自立心が強く世におもねることのない、孤高の少女であった。AV女優としてもまた、アイドルでありながら自分ではそのような在り方に常に異議を申し立てる──そんなところがあった。ゆえに前述したように、万人からは受けなかったかもしれないが、熱心なファンに愛され、彼女もまた彼らを大切にしたのだろう。

 さて本作『あのアリスピンクファイルで魅せる!広末奈緒』だが、120分全編ストーリー、イメージ等はなく、セックスシーンのみが収録されている。調べてみる限り、広末奈緒のアリスJAPAN出演作は意外に少なく、『女尻』(2000年1月)、『危ない密室』(同年2月)、そしてほとんどの女優がこの作品を以て同レーベルを卒業する『人間廃業』(2001年2月)の3本しかない。

 まず冒頭、体育倉庫のセットでブルマー姿の彼女と仁科武志、戸川夏也による3Pがあり、次にメイドのコスプレによる加藤鷹との絡み。以上が『女尻』からの抜粋のようだ。次に作務衣姿の調教師に扮した速水健二による、目かくし、バイブレーターを使ったSM的なプレイになる。これも『女尻』からの可能性があるが断言は出来ず。ただ、広末奈緒という当時まだ20歳そこそこの女の子の、性欲の深い部分が現れているようで興奮度は最も高い。そして同作品から、吉田潤との絡みがあり、後半1時間20分過ぎからは『人間廃業』に於けるマラソンファックとなる。市原克也に平本一穂、田淵正浩、奥和愛、望月未来、太賀麻郎と、今では男優としなかなかお目に書かれない懐かしい顔も見える。2001年なんてついこの間という気がしていたが、10年ひと昔という言葉を感じる。

 やはり約10年前、何を勘違いしたのか僕を広末奈緒のファンと彼女に紹介した件のAVライター氏も、数年前には業界から姿を消した。友人である別のライターが偶然街で会い、世間話のついでに「広末奈緒ちゃん、今は何してるの? 親しかったでしょう」と訊くと、「彼女は池袋のSMクラブで売れっ子の女王様になってる」と答えたという。今回当コラムを書くにあたりその話を思い出し、「広末奈緒が女王様とは何ともミスマッチ」と感じつつ、どうせ単なる噂だろうとネットを調べてみると、某店に写真入りで彼女の紹介があった。まあ、この手のお店の場合、看板代わりに人気AV女優が形だけ「在籍していますよ」というのが常套手段なので、真偽の程は判らないのだが──。どちらにせよあれから10年、広末奈緒は31才になっているはずだ。

追伸、ネットを彷徨っていてもうひとつ見つけた。広末奈緒は2009年作品の『デモーニッシュな街から遠く離れて』http://adgmovie.blog15.fc2.com/blog-entry-1.htmlという映画に主演している。制作は2005年から08年の3年をかけて。自主映画作家・北田直俊監督が、実際に自殺で失った恋人の面影を広末奈緒に託し、作り上げた116分の長編SFだという。
(文=東良美季)

◆アリスJAPAN『AV黄金期・復刻レビュー』詳細はこちら


『アリスピンクファイル 広末奈緒』


確かに広末よりはフカキョン似

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