『催眠 赤 DX 29 ドキュメント編』紗奈

「あなたは光に満ちた幸せの世界に入っていきます。さぁ、そこは催眠の世界です」。

 まるで怪しげな呪文を唱え、毎回、見事なほど人気女優たちを深い催眠状態へと導いていく恐ろしい催眠作品がある。それがアウダースジャパンの『催眠 赤』シリーズだ。催眠術師はレッド氏なる謎の中年男性。髪はモジャモジャで話す言葉も意味不明なことが多く、どうみても妖しい。こんな訳の分からないオジサンにそんな力があるのかと疑ってしまうが、これは筆者が証明しよう。あるのだ! 言葉遣いこそ妖しいが、レッド氏はれっきとした催眠療法のカウンセラーで、その実力たるや見事。実は、筆者も取材の際に催眠にかけて頂いたのだが、危うく撮影現場で痴態を晒しそうになった経験がある。
 
 さて、そんな恐ろしい催眠術師の技に堕ちてしまった女優は、クールなお姉さんキャラが人気の紗奈ちゃん。クールなのは見た目だけではなく、普段からしっとりとした女性なのだが、催眠によって感情が剥き出しにされた彼女は、まるで子供のように笑い、しゃべり、テレまくる。さらにギャルになったり、萌え~な仔猫になってカメラにじゃれついたりと恐ろしいほどの痴態を晒す。

 さらに、突然、気を失ったようにベッドに倒れこむ「瞬間催眠」や、誰もいないのに一人で勝手にベッドの上で悶えまくる、「身体支配」にかけられてしまう彼女。最後には目の前にいる人間を全くの別人だと思いこまされる深い暗示に堕ちていく。これがとにかくリアル。さっきまで一緒にいた男優を高校時代に憧れていた先輩だと思いこまされた彼女は、顔を真っ赤にして恥ずかしさにモジモジしてしまうのだが、その姿はどうみても恋に恋するウブな女子校生。その証拠に、男が愛撫を始めると、うっとりと甘いセックスに溺れていくかと思いきや、「そんな人じゃなかったのに~」と、顔を真っ青にして泣きじゃくってしまうのだ。これには、レッド師も大慌て。「これはイメージが似ていただけで全くの別人でした」と、急いで催眠をかけ直し、ようやくセックス撮影が続行される。

「なんか分からないけど、そうするべきなんだって思ってしまうの」

 これは、催眠と催眠の合間に、正気を戻した彼女が漏らしたひと言だが、まさしくこれが催眠のパワー。しっかりと自分の意思はあるのに、なぜか従ってしまうから恐ろしい。

 ちなみに、同時発売のスーパーMC編は、ドラマ仕立ての主観映像作品。山の中で双子の神と言われている「祟り神」「悶え神」を見つけた紗奈ちゃんが、夢の中に現れた守り人(催眠術師・レッド氏)に催眠をかけられ、淫乱女にされてしまい、祟りの世界に堕ちていくという内容だ。こちらも催眠を別の視点から楽しむことができ、なかなかの仕上がり。また2本が同封されたコンプリート版(特典ディスクを含め3枚組)もあるので、好みに応じて楽しんで貰いたい。
(AV評:文月みほ)

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◆メーカー:アウダースジャパン◆品番:αD-186◆時間:136分◆価格:オープン価格